戦艦大和誕生
著者:前間孝則。上・下巻。講談社+α文庫。
97年刊行、99年文庫化
タイトルは「大和」の本っぽいけれど、実はその上下巻900頁弱にわたる話の中心は
ほとんどが西島技術大佐と艦政本部のエピソードだったりします。
大和『A140』の建造を語るのにブロック工法を抜きには語れないという話は
表面的にはあちらこちらで耳にしておりましたが、
ここまで系統立てられた話を読むのはこれが初めて、
というかここまで工法に特化した本はこれが初めてでした。
なので技術に関心が無い人にはちょっと薦められないかも。
平賀譲(不譲?(~_~;)はこんなこと言っていたそうです。
「なんといっても十六インチの大砲より十八インチの大砲のほうが余計に飛ぶ。
目方も一トンの弾丸が二トンになる。たとえば、『陸奥』や『長門』の大砲の弾丸の目方が一発一トンで、
主砲が八本あるので、一分間に一発撃てる。そうすると一門あたり弾丸を百発もっているから
合計八百発撃つのに百分かかる。一時間四十分に八百発だぞ。
今の飛行機は二百五十キロ爆弾を積むのが精一杯だ。八百トン二百五十キロ爆弾で割ったら、
三千二百機の飛行機が必要になる。こんなことが現実にできるか」、
東大総長ともあろうお方がこれですもんね。ま、当時としては無理も無いけど。
「大和」はその巨大さだけが何かと取沙汰されて論議されがちですが、
造った側に言わせるとその要求性能にしてはむしろ小さく造れたほうだと言わはります。
大和の建造で驚異的なのは実はその製作期間の短さと工数の少なさなんだとか。
んなもん素人にはわからへんぞ(苦笑)。
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