友だち関係を見直そう
不登校の原因の多くは友だち関係のトラブルだ
質問1.朝,登校しようとしたとき,理由もなく胃が痛むことがありますか
@.しょっちゅうある
A.ときどきある
B.ほとんどない
学校に登校できない生徒は友だち関係のトラブルが原因であることが多い。
誰にでもあると思うんだ。友だちと言い争いをしてしまった日の翌朝,胃が痛くなってしまい,学校を休みそうになったことが。
それでも,勇気を出して,学校に出て来て,朝,友だちと「おはよう」と挨拶をした途端に,胃の痛みが消えてしまったことが。
そんな経験があるのではないか。
朝の挨拶の一言はとっても大切だ。
しかし,毎日のようにトラブルがあったら,どうだろう。
不登校の原因の多くは,そんなトラブルが原因になっている。
なかには,仲間どうしに上下の関係があって,友だちどうしが対等でない場合は,下の者の心は意外に傷ついている場合が多い。
もっと深刻なイジメがある場合もあると,私たちは思っている。
友だちを無意識にイジメていることがある
質問2.あなたは自分を正義感の強い(悪い事や間違った事は許せない)人間だと思いますか。
@.とても正義感が強い方だ
A.ふつうの正義感はある方だ
B.それほど正義感はない
C.ほとんど正義感はない
高校生に聞いてみると,「イジメは絶対にいけない」と考える人が多い。しかし,イジメた側の人は大抵,自分のした事はイジメではないと言う。「イジメ」はなにか特別のことだと思っているからだ。
高校生の考える「イジメ」とは,「殴る・蹴る」
「金銭を強要する」
「面と向かってひどいことを言ったりする」(死ね!とか)
「物を隠したり,落書きをしたりする」
「集団で無視する」
気にいらない人間に対して,以上のようなことをすることだと思っている。これはひどい。犯罪だ。誰がみても,いけないことだ。イジメられる人の心も体もズタズタに傷ついてしまう。
しかし,こんなにひどいことをしても,大抵イジメル側は自分は友だちのためにいいことをしたと思っている。なぜなら,「イジメラレル方が悪い」と思う気持ちがあるからだ。「自分は正しいことをしている。いい人間だ」と思っている。
あいつには悪い点がある。だから,その欠点を注意してやっているのだ。
オレは,みんなを代表する正義感の強い人間なんだ。そう思っている。
だから,イジメっ子は自分のしている事をイジメとは思っていないことが多い。
周りで見ている人間(傍観者)も,同じように思っていることがある。
だから,イジメをとめようとしない。イジメとは思っていないからだ。
「殴る・蹴る」といった行動が無い場合は,なおのこと,イジメではないと,思っている。しかし,実際のイジメの多くの事例は,友だちどうしで起こっている。
つまり,友だちを正義感からイジメることがある。大抵の人は正義感がある。だから,イジメは無くならないし,誰でも無意識にイジメることがある。
高校生は,もうほとんど大人である。自分のすることくらい,基本的に自分で責任を取るべきだと考えよう。お互いに,自分のことは自分で責任を取ろう。お互いに相手を尊重しているかどうかを考えてみよう。
弱い者イジメという言葉はあるが,強い者イジメという言葉はない
自分より強い者をイジメル人間はいない。必ずイジメは強い者が弱い者をイジメル。ひとりでイジメルほど強くない人は集団になってイジメル。だから,イジメは卑怯者のすることだ。友だち同士で強い−弱いの上下関係ができあがっていて,お互いが対等な関係でない場合,それはもうイジメになりやすい。
高校生同士はもう大人の関係だから,絶対に実力行使をしてはならない
子供はよくケンカをする。かみついたり,なぐり合ったりする。しかし,大人になると,話し合いで解決するようになる。高校生はもう大人だ。だから,トラブルを実力行使で解決しようとしてはいけない。スポーツだって,やたらに相手の体に触れないルールがある。引き倒したり,殴ったりしたらアンフェアな行為として,反則になる。人間社会もそれと同じだ。
自分を好きになろう
質問3.あなたは自分のことが好きですか。
@.とても好きなほうだ
A.まずまず好きな方だ
B.あまり好きな方ではない
C.きらいな方だ
高校生は自分のことをどちらかといえば嫌いだと感じる人が多い。自分の性格も良くないし,成績も悪いし,家族や友だちや先生にもよく注意されるし,どうも自分は困ったやつだと思っている。
そして,自分のことを嫌いだと感じる人はなんとかして,この自分を変えたいと思っている。つまり,自分を良くしようという向上心がある。
向上心がある人ほど,自分を嫌ってしまう傾向がある。
なるほど,いまの自分に満足していたら,向上心などいらない。
しかし,あまり自分を嫌ってしまうと,生きるのがつらくなる。
だから,少しでも自分のいい所を見つけよう。
面接試験ではよく「あなたの長所はなんですか」と聞かれる。大人は自分の長所が言えることはとても大切なことだ思っているのだ。
自分の長所がよく分からない人は,他人の長所を発見してみよう。そうすると,誰にでも長所があるはずだ。
そして,自分にもそれがあることが分かる。
自分にも長所があり,誰にでも長所があることが分かれば,あまり他人からどう思われるかが気にならなくなる。
自分に対して素直になれる。自分のいい所をのばしていける。
もう一度,自分を見直し,友だち関係を見直そう。
【参考】 荒井由実ことユーミンのファースト・レコード『ひこうき雲』(1973年)の解説に,彼女は「誕生日」という詩を載せていた。最後の行が感動的であった。「今日のわたしは、今日のわたしがいちばん好き 明日のわたしは、明日のわたしが きっといちばん結きになるだろう」という意志で,生きていきたいものである。
誕生日 荒井由美
目をさまし、
まだカーテンをひかず、
薄暗い部屋で
今日が誕生日なのを思う。
もう一度、目を閉じると
こんどは夢でなく
本当にあった
さまざまなことの間を
心が旅していく。
ある時は何かをさけて
ある時は何かにぶつかって
はね返りながらも、
結局、今日にむかって進んでいた。
そのジグザグなはずの道が
ふりむいてみると
まっすぐなものになっているのは
なぜだろう?
もし わたしに
過去にもどることが許されても
わたしは・・・・・
きっと同じことをするだろう。
今になって後悔されることを
すべて帳消しにしてしまうには
わたしが生れるよりも
もっともっと昔にさかのぼって
それを始めなければならないし、
よく考えると
そうまでも くやむことは
ないような気がするから・・・・・。
これまで、そしてこれからも
わたしのじゃまをし、あるいは導き
喜ばせたり悲しませたりする
”何か”とは
自分自身だということがわかった今、
過ぎていったことがみんな
わたしの中で楽しい思い出になっているのを
ただ感謝したい。
大人へのドアがもう開いてしまったけれど
これでいいのだと思う。
今日のわたしは、今日のわたしがいちばん好き
明日のわたしは、明日のわたしが
きっといちばん好きになるだろう。
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