関東見聞録

2001年8月4日〜、関東へ行ってました。
いろいろ見てきたので、お知らせします。今回は一人旅。
ネットで知り合った、こだまさんにもお世話になりました。(*^_^*)


【鎌倉】

 鎌倉に着いたのは、もう夕方と言ってもいい時間。自転車を借りてさっそく出かける。地図を見ても、方向音痴の私。う〜ん、鎌倉文学館をめざそう!地図と見比べ、立ち止まりつつ、自転車をこぐ。研修中らしき消防士さんに道を尋ねると、こちらが照れてしまうくらい礼儀正しく丁寧に教えてくれた。一本道をこぎ出してからも、見送ってくれる。なんだか背中がくすぐったかった。文学館に着いた。門から一歩脚を踏み入れると、高い木立からヒグラシの声。カナカナカナ…。靴を脱いで中に入ると、黒光りのする木造の瀟洒な邸宅。鎌倉に集った文学者たちの直筆の原稿や初版本が、涼しげに展示されている。バルコニーから庭が見渡せる。香川からここまでの暑い道のりも忘れさせてくれる。

 かなかなの声に守らる文学館
 本日の宿に到着。庭先には紫の花が咲いていて、私を出迎えてくれた。この花は、一日だけで夜には落ちてしまう。夏桔梗とも言うらしい。この宿は4500円の素泊まり宿。おばちゃんが一人でやっている。なんだか大学時代の下宿みたいで懐かしい。明日会うことになっているこだまさんに電話をする。初めて聞く声に、ちょっとドキドキした。
 次の日は、宿から近い鶴岡八幡宮へ朝から散歩。白やピンクの蓮の花が見頃だ。カメラマンのおじさんと一緒にファインダーを覗きながら、ひととき語らうのも楽しかった。

 箒持つ禰宜の会釈や蓮の花

 旅宿に一期一会の夏桔梗
 宿のおばちゃんに別れを告げ、鎌倉五山、建長寺へ。梵鐘は国宝らしい。見ていたら、衝きたくなった。(^^)ゞ迷いそうな大きな伽藍のお寺だ。烏天狗のユニークな銅像がたくさんある半僧坊。ここから、まだ奥へ進んでみる。山の上の展望台。鎌倉の町や由比ヶ浜が見渡せる。下の半僧坊のスピーカーから聞こえるお祓いの声が、緑の森にとけ込んでゆく。鎌倉ともお別れだなぁ〜。


【横浜】

 絵扇の人や雑踏すり抜けし

 今回の旅のメインの一つ。今日はこだまさんと初めて会う。メールに写真を付けて送ってくださっているので、顔はわかっているし、こだまさんは、月の絵扇を持っているとのこと。桜木町の改札を抜けるところで、すぐわかった。ネットのお友達は、会うのは初めてでも、よく知ったような気になって、すぐ打ち解けられる。話すほどに、やっぱり、こだまさんだと、思ってくるから不思議だ。なんと、ランドマークタワーの70階で、食事をした。こんなことはもう一生無いだろう。こだまさん、おごちそうさま!(^O^)/
 私は人混みの中を歩くのが下手なのだが、こだまさんは、すうーっと、うまく歩く。さすが!変なところで感心した。その後、シーバスで中華街方面へ。船内では、福島弁のご夫妻と話をしたりして、楽しかった。あとから、考えたら、サザンの曲にあるような、おしゃれなデートコースだったのだ。でも、私がやると、なんか違うなー。なんとかいう橋(ベイブリッジだ!)も、瀬戸大橋に似てるな、くらいにしか感じない。もっとロマンチックな気分で過ごせば良かったかなぁ?でも、私なりに大満足の横浜なのでした。良い思い出をありがとう、こだまさん!

 晩夏光語らふ先に海のあり





【御嶽渓谷】

 会社帰りの人々に紛れて電車を乗り継ぎ、夜7時過ぎ、御嶽駅より徒歩1分、本日の宿に着く。70年の由緒ある日本旅館。明日は月曜日なので、2階のお客さんは私一人。ヨッコラショと、荷物を下ろす。床の間の俳句の掛け軸と、白い桔梗が疲れを癒してくれる。おいしい料理と、長い廊下を渡っていくお風呂。渓流の水音を聞きながら、眠りに着いた。
 旅に出ると、私はなんだか早起き。5時頃から朝風呂に浸かっていると、外に、小鳥がたくさんやってくる。お風呂からバードウォッチングだなんて、なんて贅沢!(@o@)
 御嶽渓谷を散歩する。サークルの合宿らしい人たちが、体操していたり、釣り人が川に浸かって長い釣り竿を支えている。ハグロトンボミヤマアカネキセキレイ…、水の周りにはいろんな生き物が息づいている。見ていると時間が経つのを忘れてしまう。

 渓谷の空に咲き初め合歓の花

【御岳山】

 バスとケーブルを乗り継いで、御岳山に登る。晴れていると関東平野が見渡せるそうだが、今日はあいにくガスが出ていて、細い霧のような雨。下界は雨が一粒も降らないのだが、やっぱり山の天気は違う。ちょうどレンゲショウマが咲き始めた頃。初めて見る優しげな花に、感激!煙る森林の中に咲いている風情がまたいい。
 御岳神社の前に、宝物殿がある。ここには国宝の赤糸威の大鎧がある。気迫の伝わってくる威風堂々とした大鎧だ。『平家物語』に描かれている鎧はこんな感じかな、とまじまじと見る。こんな山の高いところに、すごいものがあるのだな、と思った。

 山霧に赤き社の現るる
 地図を見ながら「滝まで行ってみよう!」と思ったのはいいのだが、どうも曲がる所を見逃したらしく、また迷ってしまった。滝の音と、人の声は聞こえるので、この方向でいいと思うのだが、やはりここは山なので、無理をせずに引き返そう。元の道に戻って逆方向から回ることにした。やっと、人が向こうから歩いてくる。ホッとしながら歩いていくと、綾広の滝に出た。今はやりのマイナスイオンだ〜。と思いながら近くに寄ってみる。
 ここから下に、ロックガーデンが続いている。足下は苔で滑るし、狭い。今まで迷ったのと日頃の運動不足で、脚がフラフラするが、とてもきれいなせせらぎだ。水音が気持ちいい。ま、ゆっくり行こう。反対方向から歩いてきた人に、「イワタバコはありましたか?」と尋ねられた。「いいえ、見あたりませんでした。」と、答えながら、(あ、今はイワタバコの時期なんだ、ラッキー!)と思う。ちょっと足取りも軽くなった感じ。しかし、それらしい花は見つからない。
 七代の滝の看板、ここから鉄の階段で下に降りるらしい、どうしようかなぁ〜。脚も疲れたし…。でも、ここまで来たのだから、行ってみよう!この”鉄のハシゴ”と呼ばれる階段が、無茶苦茶”キブイ”。(讃岐の方言で、「急だ」ということ。)高所恐怖症の人なら目眩をおこすだろう。膝が笑ってガクガクしてきた。そんな階段が何本もある。(-_-;)
 降りた所に七代の滝、ヤッター!ひときわ大きな滝音。近づいてみると、滝の落ちてくる付近にピンクの影が…。あれ?足元の水の中を見ると、ピンクの花びらが落ちている。そこから目をすぐ脇の岩壁に移すと、「あ、イワタバコだ!」今までの苦労がふっとんだ気がした。

 滝飛沫小さき命の育まれ

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