平成10年8月21日から25日まで、東北を旅しました。仙台まで飛行機、あとは観光バスです。
【出発】
夫置きて旅立つ秋やボタン付け
【山寺】
東北は今年梅雨がまだ明けてなくて、
芭蕉翁の詠んだ蝉の声は全く聞こえない。もう秋だからかな?
でも、なお暗き杉木立の中、急な石段を上がっていくのは感激!
今日は晴天だけどさすが東北は涼しい〜。汗がスーッとひいていく。
芭蕉もこうやって休んだのかなあ。な〜んて。
境内はよく手入れが行き届いていて、目をひく花がいっぱい咲いてた。
朝顔の群青揺れて修行僧
【恐山】
濃い緑の原野を抜け、下北半島も先端に近づくにつれて、
バスの中がなにやら重苦しい雰囲気に。
天候も霧がたれこめてきた、雨だ。
三途の川をバスで越える。ここが、霊場恐山か。
硫黄の匂いで息苦しい。地獄とはこんな所か、辛くなってくる。
ここでは誰もが沈痛な表情で言葉少なだ。
霧雨の硫黄の島にからす鳴く
【奥入瀬から十和田湖へ】
ここは父と母が新婚旅行で訪れた所。当時としては珍しかったと聞いた。
観光地化されてきたけど、私には初めての地。
こういうせせらぎや緑いっぱいの所にくると、妙に、うきうきしてくる。
深い緑を深呼吸する。
十和田湖には、銚子大滝の流れが急だから鱒が上ってこれないとか、
きれいすぎる水には魚が住めないとかで、昔、魚がいなかった。
それを惜しく思ったなんとかという人が、
私財をなげうってヒメマスを放流し続けたんだそう。
遊覧船に乗っていたら時々、魚がはねるのが見えたよ。
清き水のみにて生くる魚爽涼
【中尊寺】
「千載のかたみ」といわれた金色堂は今も頑なに守られている。
国宝となっているこのお寺では、専門のガイドさんが付いてくれる。
その人の毅然とした態度には、中尊寺を守ろう!ていう気迫が感じられる。
でも結構気さくな面ものぞかせて、
「この間ストーブしまったばかりなのに、もう出さなきゃ。」なんて
言いながら月見坂を下りてた。北国の夏は短いね。
みちのくの秋蝉一つ杉木立
そうそう、中尊寺のそばにバナナ(だと思う。丈が軒くらいまであった。)
を植えてる家があったよ。
俳聖を親しみ植えし芭蕉さん
【仙台空港】
この旅のバスガイドさんはとっても声のいい人で、きれいな声で歌ってくれた。
標準語なんだけど、「〜だよー。」と、語尾にゆったりとした調子でついてくる。
やわらかな響きだ。宮城の人、という。
空港でバスが遠ざかる時、バスの中からいつまでもにこやかに手をふってくれた。
萩のごと声の優しき人のいて
俳句日記 のほほーむ俳句 カナダ道中膝栗毛
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