2000-01シーズンの木星 目次

Last Updated 08/11/01


概況

2000-01シーズンは以下のような現象が観測され、それなりに注目されましたが、 全体としては穏やかな印象で、タイムスケールの比較的長い現象が多かったように思われます。

今シーズンの木星面はまず、SEBの明化で幕を開けました。 ベルト中央に明瞭なSEBZが形成され、ベルトが二条に分離して見られるようになっており、暗くほぼ一様なベルトだった昨シーズンとは大きく変化していました。 2000年9月頃はほぼ全周で白っぽいSEBZが発達し、本格的なベルトの淡化が期待されましたが、その後RS前方から薄暗い領域が1.5°/日の割合で拡大し、2001年1月にはかなりの経度で昨シーズンのように暗くなってしまいました。 2001年3〜4月には、再び明るい領域が広がってきたので、全体としてSEBは淡化傾向にあるのかもしれません。

北半球では3年ぶりにNEBの拡幅現象が観測されました。 今回の拡幅はやや小規模で、進行が遅い経度もありましたが、シーズン終了までにはほぼ全周で拡幅を終えたようです。 そのため、昨シーズンまで顕著だったNEB北縁のbargeやnotchは、ベルトの内部に埋もれたような見え方になっていました。

シーズン序盤の2000年7月初め、RSの後端部に突然顕著な暗斑が出現しました。 何の前触れもなく衛星の影のような暗斑が現れたので、当時は大変注目されました。 その後、暗斑はRS南側を囲むアーチに変化し、前方のSTrZにはdark streakが形成され、2000年8月頃は大変顕著でしたが、徐々に衰えて10月頃には消失してしまったようです。

dark streakが消失すると、その前端付近には約+5°/monthで後退する名残のような暗斑が現れました。 カッシーニの画像で見ると、この暗斑は高気圧的な循環を持っており、97年の大赤斑と衝突したSTrZの白斑と同種のspotであることが示唆されます。 予想通り暗斑は2001年3月に大赤斑に到達し、97年の白斑と同じようなプロセスを経て大赤斑に吸収されてしまいました。

2000年3月にBEとFAが合体して形成された白斑BAは、比較的明るい白斑として観測されました。 BEの時は時々不明瞭になることがありましたが、今回は比較的安定だったようです。
大赤斑はシーズンを通して体系II:75°付近でほぼ静止しており、ここ数シーズン続いていたゆっくりとした後退傾向は止まったようです。 2000年10月には近年になく顕著になり、注目されました。
近年のEZはやや薄暗く大型のfestoonが多く見られましたが、今シーズンはしだいに明るくなり、festoonも目立たなくなってしまいました。 この影響で、昨シーズン顕著だったEZsの白斑(GWS)や前方の攪乱領域も目立たなくなってしまいました。


木星の暦(UT)

2000年05月08日 04時08分
西矩 2000年09月02日 04時46分
2000年11月28日 02時13分
東矩 2001年02月20日 22時39分
2001年06月14日 12時38分

月毎の観測

観測日数  スケッチ  CMT 
2000年6月の観測 5  5  3 
2000年7月の観測 10  11  19 
2000年8月の観測 10  14  44 
2000年9月の観測 12  21  77 
2000年10月の観測 9  15  46 
2000年11月の観測11  23  88 
2000年12月の観測13  24  68 
2001年1月の観測 11  17  45 
2001年2月の観測 9  12  40 
2001年3月の観測 7  8  22 
2001年4月の観測 6  6  10 
合計 103 156 462 

展開図

全面展開図 2000年11月23日〜26日

ドリフトチャート

大赤斑と永続白斑などのドリフトチャート
SEBs〜STrZの模様のドリフトチャート
EZのfestoonなどのドリフトチャート
EZsのの模様のドリフトチャート
NEBnのbargeなどのドリフトチャート
NNTBの模様のドリフトチャート

自転周期

主な模様の自転周期

観測記録

スケッチのリスト
CMTのリスト

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