1997シーズンの木星 目次

Last Updated 04/15/99


概況

シーズン幕開け早々注目を集めたのは、STrZの長命な白斑と大赤斑の衝突でした。 木星面の高気圧的渦同志の衝突は大変珍しい現象であり、白斑自体も数シーズンに渡り追跡されていたため、早くから衝突時の影響について様々な予想が立てられていました。 衝突はシーズン初めの5月から6月初めにかけて観測され、結局白斑は大赤斑に飲み込まれてしまったのですが、予想(期待?)に反して大赤斑にはほとんど影響がありませんでした。
シーズン全般を見渡すと比較的平穏なシーズンだったようで、それほど激しいイベントは見られませんでしたが、いくつかの現象が注目を集めました。 NEB北縁ではシーズンを通して数多くの顕著なbargeやnotchが見られ、特にω2=280°付近に観測されたbarge-notch-bargeの3連構造は印象深い眺めでした。 また、NTB南縁にはジェットストリーム(北温帯流-C)に乗った暗斑(projection)が見られました。 NTBでは1990年以降、ジェットストリームに乗った暗斑が間欠的に現れ、最近では1995年に観測されており、今回の活動もこの一連の活動に伴うものと考えられます。
一方、南半球ではω2=300°付近のSEBZに出現した白斑の活動が注目を集めました。 通常、この緯度に現れる白斑はSEB撹乱やmid-SEB outbreakで代表されるように、体系2に対してかなり速い前進運動を示すのですが、これらの白斑は逆にゆっくりと後退していました。 このような、むしろ大赤斑前方にあたる経度での白斑活動は、SEB撹乱の活動期を除きほとんど例がなく、また1998-99シーズンに発生したmid-SEB outbreakの前駆活動として興味深いものがあります。
なお、この年は衝が夏場ということもあり、7〜8月はすばらしい木星像を見ることができました。


木星の暦(UT)

合  1997年01月19日 13時07分
西矩 1997年05月11日 05時16分
衝  1997年08月09日 13時40分
東矩 1997年11月05日 19時27分
合  1998年02月23日 08時51分

月毎の観測

観測日数  スケッチ  CMT 
1997年2月の観測 2  2  0 
1997年3月の観測 4 4 3
1997年4月の観測 9 10 14
1997年5月の観測 7 10 21
1997年6月の観測 12 22 98
1997年7月の観測 13 26 143
1997年8月の観測 16 28 119
1997年9月の観測 10 16 69
1997年10月の観測11 16 48
1997年11月の観測 4 6 25
1997年12月の観測 5 5 10
1998年1月の観測 1 1 2
合計 94 146 555

展開図

全面展開図 (7月18日〜20日)

ドリフトチャート

大赤斑と永続白斑などのドリフトチャート
NEBnのbargeとnotchのドリフトチャート

自転周期

主な模様の自転周期

観測記録

スケッチのリスト
CMTのリスト

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