| <伊井圭
/沢木冬吾/城平京/
高里椎奈/ 久間十義/椹野道流/藤原伊織/米田淳一> |
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| 久 | 間 | 十 | 義 |
| 刑事たちの夏 幻冬舎 [bk1]→■/ ■ |
| 大蔵省審議官・白鳥靖男の墜落死。休暇中であった警視庁捜査一課の刑事松浦洋右は、特命でこの事件の捜査にかかわることとなった。他殺の線が浮かびかがってくるものの、上層部からの圧力で事件はあっさりと自殺として片付けようとされる。松浦はそれに反感を持ち、独自に入手した白鳥の書簡を足がかりに、知人の検事や記者とともに真実を白日のもとに曝そうとする。しかし、それを快く思わない上層部、そして正体不明のなにものかからの圧力をかけられ、身辺にも実害が及ぶことになる。 1997年から1年間、日本経済新聞に連載された作品。警察内部と済政界の汚染に立ち向かう刑事たちの姿を描く……ということですが。どうも軟派な感じがしますねェ。どういうところがかというと、実際に現場で使われていたとしても、読んでいるほうとしてはちょっと安っぽくというか、変に軽く感じる隠語や俗語。そしてわざとなのか知らないが、浮いているライトノベルのようなシーン(タクシーでのカーチェイスのところとかね)、そして人間を描ききれていないのでは?というところが。どの人物もなんか掘り下げるところをしかり掘り下げていない感じですよね……。ちょっと安っぽいドラマのような面が見られますな。 松浦があそこまでこだわろうとする理由がほとんど書かれていないから、読んでいるほうとしては松浦の行動がしっくりこない。他の面々もなんか面白がって加わっているふしが無きにしもあらずで、どうにも人物の内面に食いこんでこない。そして、やはり登場人物についてが中途半端なように思われるのですね。何かもう少し、リアルに感じられるものが欲しかった。 文自体は割合読みやすいほうだとは思います。個人的にはもう少し硬派でいってくれたら良かったかな、という内容(展開)でした。あと登場人物もしっかり書いてね、と。残念ながら五つ星評価では星2つというところです、個人的には。 ところでこれってTVドラマ化したの? |
| 椹 | 野 | 道 | 流 |
| 暁天の星 鬼籍通覧 講談社ノベルス [bk1]→■ |
| がちょ―ん(死語)
『きらきらひかる』(注1)だと思って読んでいたら実は『X−FILE』(注2)だった(笑)。この表現はあとがきに書かれていたものなのだが、まさしくその通り。いや、参ったね。だって帯からしても「はー、ミステリか」という感じなのに! ……確かに途中から「何か……おかしいかも」と思いはしたが。だってトリックの鍵になりそうなのがさ……。 法医学教室を舞台にした物語。法医学教室に運び込まれてきた事故死と見られる遺体。しかし、それらには奇怪な共通点があった。解剖に携わったミチルと伊月はそれを不審に思うのだが……。 さすがに現役法医学者なだけあって、解剖のところはすごいです。だけど海野ケイコの死体の描写が。頭が…頭が(涙) 怖いよー(涙) やっぱり実際にああいった死体に出くわしたことがあったのでしょうか?しかも間奏ということで、「飯食う人々」が入ってるわけだが、解剖の後に飯くいながらの会話ってのが……なんか妙に生々しいんですが……。あ……脂漏が出てきてる 個性的なキャラクターがいるわけだが、それが十分に生かしきれてない感じ。ただ、「いけにえ」を選ぶ子供たちのところは怖かった……。 シリーズ化。以降もやっぱり『X−FILE』?(笑) (注1)監察医・ひかるを主人公とした漫画。死体に残された痕跡から事件の真相を導き出していく。ドラマ化された。 (注2)超常現象などをネタにした海外の人気ドラマ。日本でも放送された。わかりやすく説明すると、「見てくれスカリー! これは間違いなく宇宙人の仕業だ!!」「気は確かなのモルダー!?」である |
| 無明の闇 鬼籍通覧 講談社ノベルス [bk1]→■ |
| O医科大学法医学教室の名物新米・伊月崇は、医師国家試験の結果発表を待ちながらも解剖に挑んでいた。二件続けて起こった赤ん坊の承諾解剖。そのあと、伊月はミチルの様子が少しおかしいことに気がつく。そして轢き逃げ事故の解剖をしようというとき、ミチルは事故の目撃者である少女への警察の対応にいきなり激怒した。伊月はその原因となったミチルの過去を知り、何とかしたいと思うが。 今回も「X‐FILE」でした(笑)。っつーか、シリーズ名が「法医学教室奇談」ですしね。この話はミチルに焦点を置いているようですが……いまいち描ききれてないという感じがするなぁ。冒頭での赤ん坊の件が大きく関わってくるのかと思っていたのに、あれだけ細かく描写しておいて、ミチルに昔のことを思い出させて、様子がおかしいのを伊月に気付かせるだけって……。ミチルにしても前回に引き続きキャラがつかみ難いというか……。 読んで思うのは心霊現象のシーンより解剖シーンのほうが怖いってこと。 |
| 藤 | 原 | 伊 | 織 |
| テロリストのパラソル 講談社 [bk1]→■ |
| アル中のバーテン・島村はその日もいつものように公園で酒を飲んでいた。日課だった。一人の少女と会話を交わしたその少しあと、噴水近くで爆発が起きる。言葉を交わした少女を助け、現場を去った島村だが、公園に重要なものを残してきたことに気が付いた。指紋のついた酒の瓶を。そして過去の因縁による出会いと別れが島村に訪れる。 江戸川乱歩賞&直木賞同時受賞作。テロリストという単語があるから派手なアクション連続のハードボイルドかと思ったが、そういうわけではない。話は比較的淡々と、それでいてテンポ良く進んでいく。話をおさめるためなのだろうけど、少々偶然が重なりすぎるのが難点か? けれどそういうのを気にせずにしても良いかなと思うくらい、キャラに魅力があるように思える。なんだか酷く人間臭くて、そして格好良い。島村と浅井の友情も、塔子の感情も読んでいて心地よかった。そしてラストが切ない。 しっかし母娘で惚れられるとは島村、すごいな(笑) 確かに良い男だけどね。 |
| てのひらの闇 文藝春秋 [bk1]→■ |
| 飲料会社の宣伝部課長である堀江雅之はリストラで1ヶ月後に希望退職をすることになっていた。とある事情から途中入社、それでも二十年勤め、課長職に就いていた。社内での仕事もなくなり、残された時間を過ごす堀江は会長に呼び出される。会長の撮ったテープをCMに使えないかというのだ。ある理由からCMへのテープ採用を断った堀江に、会長は一言、「感謝する」という。そしてその夜、会長は自殺。堀江はその理由を探ろうとする。 「テロリストのパラソル」に比べると、柔らかい、というか少々メルヘンな感じだろうか。切れ具合、痛々しさはないように思う。しかしキャラクターの魅力はやっぱりすごい! 読んでいてずんずん引きずり込まれるというか、ひきつけられる。ただバーの姉弟は少々便利キャラのような……。「テロリスト〜」での重なりすぎた偶然みたいに不自然かも。 話は前述したように、それ程のキレはない。ラストが息切れ、というかするっとぬけちゃったというような印象。もそっとハードにいったら良かったかも。けれど読後感はなかなか良いです。 しかし本当、人物が良いですね。課長格好良いです。風邪でへろへろですし(笑)。最後まで筋モンでもただのサラリーマンでもなく、「暴力傾向のあるサラリーマン」なあたりも良いです。彼を「若」と呼ぶ坂崎と一緒のシーンなんか読むと、「こいつら組ませたら最強そう」などと思ってしまいます。 ラスト……結局は彼女とそういうことなんだろうか……。 こういう中年男のセンチメンタリズムな世界は好きですねぇ。続編なんか出ても嬉しいかも。堀江・坂崎のコンビで |
| 米 | 田 | 淳 | 一 |
| リサイクルビン 講談社ノベルス |
| 警視庁捜査一課特殊班捜査五係。「リサイクルビン」と呼ばれるこの部署に東池袋署から移転となった大倉瑚珠は、サラ金の無人契約室での「密室誘拐事件」の捜査にあたることになった。鷹巣を追って捜査を進めるうちに、事件は異様な展開を見せ始める。 いやぁ、すげぇ(笑)。何がすごいって、はじめはミステリか警察小説っぽい展開で進んでいくってのに、ラストじゃもうそんなのなかったかのようにSF路線まっしぐら……。でも前半は本当に警察小説っぽく、組織内部のあれこれが読んでて楽しいです。キャラクターもわりと面白いですし。続きを書いてもう一人くらいメンバー増やしたりとかしたら面白そうだなぁ(笑)。 鈴谷警部のマニアっぷりは素晴らしいが、私としては会計検査院の検査官もかなり「何者だ、おまえ!?」な感じなのですが。『イオシュはもうヌルイ』ときたか、君(笑)。ところで鷹巣はどうなっちゃったの?? いきなりラヴロマンスはじめちゃいそうな彼は |
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