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ドイツ・バイロイト音楽祭で『ニーベルングの指環』新演出上演のジークフリート役に、日本人のテノール歌手・藤枝和行が選ばれ音楽界を沸かせる。さらに、その婚約者も同じ舞台に立つということでいっそう話題になっていた。
しかし、舞台を目前に婚約者は鉄道事故により死亡。喪失感にさいなまれつつも藤枝は婚約者の骨と共に舞台に臨むが、ある青年の登場が事態を一変させる。
いつ事件が起きるの? と思いながら読んでいたら既に事件は起きていたし、きっちり伏線も配置されていたしでびっくりした。
オペラに関しても面白かった。特に後半。本番が始まってからは圧巻だった。凄いなぁ。
中盤少し冗長な印象も受けたが、オペラの筋立てになぞらえるように藤枝が怖れを知るまでの過程としてならば、なくてはならないものなのかとも思う。
ある意味凄い騙された一冊。終盤はまさにドラマティックな展開であった。 |