UNKNOWNアンノン                     講談社ノベルス  [bk1]→
自衛隊基地内の警戒監視隊の隊長室の電話機から盗聴機が発見された。部外者だけではなく、部内者にも侵入不可能なはずの部屋であった。この事態に基地へ呼び寄せられたのは防諜のエキスパート・朝香ニ尉。野上三曹を補佐役として基地内の調査にあたることになった。
第14回メフィスト賞受賞作。全体的に軽いノリで楽しみやすい作品。徹底して軽いノリなのに最後では思わず考えさせられてしまうあたりはなかなか。さりげない表記が真相に繋がるというあたりも結構上手いですかな??
しかし何より自衛隊基地が舞台になっているから、新しいこと尽くめでなかなか興味深い。よくよく考えてみるとこういった情報とかってあまり知らないような。なかなか自衛隊も大変なんですなぁ。
朝香ニ尉のキャラクターや野上三曹のノリは非常に楽しい。所々で本当に笑いそうになった……(笑)。
少年たちの密室                      講談社ノベルス  [bk1]→
地震で倒壊したマンションの地下駐車場に閉じ込められた6人の高校生と担任教師。自力での脱出も叶わず、救助が来るまで暗闇の中に閉じ込められることになった彼ら。そんな中、以前謎の死を遂げた一人の同級生の件を巡って対立する生徒たち。そして、少年の一人が瓦礫で頭を打たれて死亡する。暗闇の中で起こったそれは、果たして事故なのか、殺人なの か。殺人ならば、暗闇の中で違わず一撃で殺すことが出来たのは何故なのか。
「UNKNOWN」でデヴューした古処誠二の第二作。なんだか最初はそれほどでもなかったんですが、三分の一ぐらい過ぎたあたりからのってきました。奇をてらった所があるわけではないが、ちゃんとこっちの予想を裏切ってくれるようなところもあって、十分面白かった。面白いだけでなく、きちんとテーマもありますし。今回の作品ではそのほとんどが地下駐車場ではありますが、問題となっているのは「学校」。最後のほうまで行けば密室は地下駐車場だけではないんだな、というのがわかるかなと。非常に重いテーマ。
学校というものの特性というか、体質というものがあってのこの作品……面白く読めながらも非常に考えさせられます。読後感が良い、とはいえないのかもしれない、これは。

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