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アイドルの後追い自殺をした弟を持つ森本晋太朗。彼の恋人は作家で女優の美内香織。彼女の原作・主演での生放送ドラマが放送されることになった。
しかし、本番中に毒物混入などの事件が発生する。急遽ストーリーの変更をするものの、ドラマはそのまま続行される。
「完全なる虚構」と「不完全な虚構」が交錯する中、事件の真相はどこにあるのか。
生放送のミステリドラマ内での謎、そしてそれを巻込む現実での謎。「完全なる虚構」、「不完全な虚構」、そして現実とが交錯する様は、まさにタイトルからも想像される入れ子細工。
読んでいる側からすると、その中から鍵を拾い上げていくのが楽しいんだよな。……そう、読んでいてなかなか楽しかったのです。そういう点から考えても個人的に満足な一作。「どこで自分はだまされているんだろう」と言う気分が持続して退屈せずに読めた。
「彼」の正体に関しては、「俺よりぎょうさん給料もらってるくせに」という表記で「おや?」と思ったあたりから気付きつつあったという感じ。間違ってもそんな稼ぎのある男が平凡とかいうふうにはならないよなぁと。だから、かなり疑いながら読み進めていた。
ミステリどうこうとしてだけではなく、一つの物語としてとても楽しめました。結構良い感じ。一言で言えば好み。 |