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| 家守綺譚 (新潮文庫) [bk1] [Amazon] | |
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亡くなった友人の父より、空き家となる家の管理を任された物書きの「私」綿貫征四郎。 庭、池、電燈付きの二階家のその家には、草花が生い茂るだけでなく、庭の木が懸想してきたり、木蓮の木が龍を孕んだり、子鬼や河童が現れたりし、そして時々亡くなった友・高堂が掛け軸の中からひょっこり訪ねて来たりする。 あらすじを読んだとき、直感で「当たりだ」と思ったのだが、読んで実際に大当たりであった。 不思議で、自然体で、伸びやかな物語の数々。現代文明が広まりつつある時代(明治後期くらいか?)に、天地自然の「気」たちが自然と同居している風景。そこに生きる人々もまた、それを当たり前のように受け入れている。 何より、最初のエピソードで綿貫が掛け軸の中から訊ねてきた死んだ友・高堂に言った台詞で、もうノックアウトされた。白旗。あの台詞一つで、なんというか世界観が提示されたように思えた。 ラストのエピソードも素晴らしかった。怪異に馴染みつつも、現代に生きる人としての立ち位置、タイトルへの収斂。 征四郎の、彼らと同じ側に行くのではなく、彼らに寄り添う側に立つ姿は気持ちにすっと沁みてくる。優しい一冊。 |
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