西

クビキリサイクル青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)  [bk1] [Amazon]
クビキリサイクル bk1 日本海に浮かぶ孤島・鴉の濡れ羽根島に、4人のメイドと共に住んでいる財閥令嬢・赤神イリアに招待され、島の洋館に集ったあらゆる分野の「天才」5人。しかし、その中の一人、天才画家・伊吹かなみが首なし死体となって自室で発見される。赤神イリアは何故か警察を呼ぼうとせず、やがて来る哀川潤という新たな天才を待とうとする。予定どうりに帰りたいと思っていたうえ、自分のマシンを破壊された工学の天才・玖渚友と、その付き添い人・いーちゃんは事件の真相を解き明かそうと行動を起こす。
第23回メフィスト賞受賞作。
何というか、良くも悪くもメフィスト賞(笑)。読み終わってみると、タイトル、そのまんまなんだなぁとわかります。
どうにも、私の中で孤島で天才の犯罪となると、「すべてがFになる」という刷りこみが……多少比較してしまうが、ジャンル違うし。
「新青春エンタ(エンターテイメント)」と銘打ってある通り、どうもいーちゃんとかそのあたりが青臭い感じです。「戯言だ」とか言って切り捨てるいーちゃんは、さながら「くだらない」と言って考えるのをやめる若者か? 全体通していーちゃんがそんな感じで独白が続くので、まどろっこしく感じてしまう。この手の独白が駄目だと、まずキツイ。
キャラクターの強烈な個性や、二転三転する展開などで、間を持たせようとしていますが、全体的に荒っぽい印象が捨てきれず。キャラも微妙に立ってないように感じるのだけど……。「次を読む?」と聞かれたら微妙なところ。
ところで、私としては何も「平ら」にしなくても良いような気がするのですけれど。
化物語(上)  (講談社BOX)  [bk1] [Amazon]
化物語(上) bk1 阿良々木暦が、階段の踊り場に落ちてきたところを受け止めたクラスメイト・戦場ヶ原ひたぎには、およそ重さというものが存在しなかった。
高校入学前の春休みに、一匹の蟹に出遭ったことによって重さを奪われたのだという。
秘密をばらさないよう、ホチキスとカッターを口に突っ込み暦を脅す戦場ヶ原だが、そこまでされても暦は関わりを断たなかった。なぜならば、戦場ヶ原の抱える問題を解決できるかもしれない人物を知っているからだった。(「ひたぎクラブ」)

現代日本で恥ずかしながらも吸血鬼に襲われてしまい、深く「怪異」に関わることになってしまった阿良々木暦が、さらに「怪異」に関わることになっていく物語……というか掛け合い漫才

どうしても目的地に辿り着けない小学生・八九寺真宵と遭遇してはロリコン疑惑があがり(「まよいマイマイ」)、戦場ヶ原に想いを寄せる百合後輩に軽く命を狙われ(「するがモンキー」)ると、みんなで楽しく暦をいじっている。
シリアスなところがかえって浮く。

ストーリーというより、その掛け合いが楽しすぎる。誤字ネタとかすごい。これをどうやってアニメ化するのか?
とにかく楽しい。いろんな意味で衝撃を受けた。
化物語(下)  (講談社BOX)  [bk1] [Amazon]
化物語(下) bk1 春休みに吸血鬼に襲われ、以来「怪異」と遭遇することの多い阿良々木暦は、その時助けてもらった代償として、忍野メメの仕事の手伝いをさせられていた。
街の住人でも知らないような山の上の社にお札を貼ってくるというそれを、神原と共にこなしに行くと、その社には先客が。何故か蛇を切り殺すその少女は、暦の妹の友人・千石撫子だった。(「なでこスネイク」)
自分がいなくなった後どうするのか、という忍野の言葉に戸惑いを覚えながらも、戦場ヶ原と初デート(送迎:戦場ヶ原父)、初キスとうれしいこともあった暦。しかし、早朝届いたメールに浪白公園へ向かうと、そこには猫耳を生やした委員長・羽川が。GWの悪夢再びか。(「つばさキャット」)

本人も知らぬ間にモテ期に突入している暦。そんな中、暦の思いが向かう先は――という感じになるのは最終話「つばさキャット」。鈍い主人公はお約束か。
しかし、相変わらず掛け合いが楽しい。特に神原と八九寺。その相性は彼女であるはずの戦場ヶ原がかすむほど。
下巻では戦場ヶ原がかなり空気なことに驚かされる。彼女なのに。
漢字ギャグ等、とても楽しめました。
傷物語  (講談社BOX)  [bk1] [Amazon]
傷物語 bk1 高校生・阿良々木暦は終業式の日、有名な優等生・羽川翼と知り合う。その夜、ある事情から家を出て買い物に行った暦は、その道で美しい吸血鬼と遭遇してしまう。
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード――その吸血鬼に血を吸われて死んだ――はずが、目覚めた暦もまた吸血鬼になってしまっていた。人間に戻るため、キスショットの欠けた体を取り戻すのに協力することになるが……。

『化物語』の前日譚。
これを読むと何故羽川とくっつかないのか、そりゃ羽川も荒れるよ、と思わざるを得ない。キスショット(後の忍)ともなんかいい感じだし、何様だ暦(笑)

『化物語』での誤変換ギャグは少なめで、その分エロがupしている。前作ほどのインパクトはなかったが、充分面白かった。
偽物語(上)  (講談社BOX)  [bk1] [Amazon]
偽物語(上) bk1 阿良々木暦の妹、火燐と月火。“ファイヤーシスターズ”と称される彼女らは、日々「正義の味方」として走り回る。しかし、兄である暦からしてみれば、彼女らはどうしようもない「偽物」だった。
そんな妹の一人、火燐が、既に終わったと思っていた「おまじない」の一件に首を突っ込む。千石が蛇に憑かれたあの一件である。
蜂の怪異に触れた火燐を救うために暦は……。

「化物語」の後日談。暦の妹話。

シリーズとしては少々蛇足な印象は受けた。
ギャグの部分ではインパクトが弱まっており、少々暦の戯言(笑)が鼻につくかな〜。まぁ、阿良々木兄妹のお話として楽しめます。気になったのは羽川さんと戦場ヶ原の関係か……。どんな力関係なの一体。暦じゃなくても聞き逃せないガハラさんの発言の数々。

しかし、最後のアレは何なのかな〜。一線越えたのかよ、ガハラさん?

アニメ化すらもネタにしているあたりのメタっぷりもギリギリのライン、それでも楽しめました。
偽物語(下)  (講談社BOX)  [bk1] [Amazon]
偽物語(下) bk1 阿良々木暦の妹・火燐をめぐる蜂の一件が片付いたある日、暦は火燐に神原を紹介することになった。その道中、暦たちはおかしな人物に遭遇する。ポストの上に立つ女性・影縫余弦、そしてキメ顔を主張する子供・斧乃木余接。二人が訊ねた場所は叡考塾――忍野メメがかつて拠点としていた廃墟だった。詐欺師・貝木泥舟も姿を現し、再び怪異をめぐる何かの気配を感じる暦だが、影縫たちの狙いは暦の予想外の人物で……。

偽物語の下巻は、ファイヤーシスターズの下のほう・阿良々木月火をめぐる怪異の物語「つきひフェニックス」。
何がどう「偽物」なのかと思ったら……まさかまさかの設定でした。ただ、肝心の月火の出番が少なくて残念。むしろ火燐が目立ちまくっていた。歯磨きプレイ、肩車、アホの子化と、凄いことになっている……。
その一方で、暦は変態の道を極めて更にヒドイことになっている。なんという変態シスコン小説であろうか。歯磨きプレイは斬新過ぎた……。

戦場ヶ原はデレてしまったとのこと。
残念だ。残念すぎる。しかも再びの空気化ですよ。はぁ。

ニセモノでも、生まれたときから、いや、生まれる前から兄だった暦が選ぶ答えは、ありきたりだけれどそこは外しちゃダメなとこ。
まだあと2作続くようなので、デレたひたぎさんにも期待しつつ待つとします。

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