風信子の家神代教授の日常と謎 (東京創元社)  [bk1]  [Amazon]
風信子(ヒヤシンス)の家 bk1 W大最年少の教授・神代宗の自宅に、ひとつの贈りものが届けられた。箱の中身は「君にこの謎が解けるかな?」というメッセージと家屋の成功な立体模型。模型の中では、人形が背中を刺されて死んでいた。一体この贈りものの意図は何なのか?(表題作)

「建築探偵 桜井京介の事件簿」シリーズのスピンオフ作品。シリーズ一作目以前の時間軸の物語となるらしい。もちろんシリーズのメインキャラも出てくるが、基本視点は神代教授に。

謎の部分はあまりウェイトが置かれていないというか……軽い? どちらかというと、その件に関わった人間の心理に重きがおかれている印象。特に『干からびた血、凍った涙』ではそこを感じた。この収録作品が一番好みだった。
しかし、いきなり表題作で軽くBL展開(笑) そしてそれを見なかったことにした神代はやはりノンケか。

トリックには期待せず、人の心理に期待して読むべきか。『日常と謎』だし。
桜の園神代教授の日常と謎 (東京創元社)  [bk1]  [Amazon]
桜の園 bk1 W大教授・神代宗が同僚の頼みで友人・辰野と共に訪れた古めかしい洋館「桜館」。同僚は、かつて慣れ親しんでいたはずの館とそこに住まう三人の老女に恐れを抱いていたが、その想いがどこから来るのか、彼自身にもわからず悩んでいた。
館で開かれる花見の宴は、同僚が最後に訪れた過去の宴をなぞるように進んでいく。(表題作)
養母であり実姉でもある沙弥に呼び出された神代。亡き実母に関わる謎を調べる手助けをするようにとの話だったが、その後立て続けに他方から調べ事の協力を持ちかけられる。バラバラのはずのそれらは、神城の過去でつながりを見せ……(「花の形見に」)

建築探偵シリーズスピンオフ第二作目。
表題作との相性が悪くて参った。かなり冗長な印象で、読むのに時間がかかるかかる(^_^.) ぶっちゃけて言うなら、あんまり面白くなかったかな……。
それに比べ、「花の形見に」は偶然が過ぎると思いながらもすんなり読めたし楽しめた。神代教授のお姉さんや他の親族がいい味出してます。なんかいいなぁ。
未明の家建築探偵桜井京介の事件簿              講談社ノベルス  [bk1]→
シリーズ第一作。美貌の建築探偵・桜井京介とその助手の少年・蒼、親友の深春などが、建築物に秘められた思いや、そこで起きた事件などを解き明かすシリーズ。これまた一部の女性読者にうけそうな……(笑)
キャラクターの過去など、いろいろとこれから楽しめそうな要素があるし、嫌いではない。
ただちょっと、この話ミステリとしてはどうかなー、と思わないところがないわけではない。最後の謎解きの解説のところとか、ちょと唐突かな、という感じも多少あり。歴氏の恋愛については、作中の所々にそれとなく挿入しておいたら(個人的には歴氏の一人称とかが良い)、ラストでの京介の説明もすんなりと入ってきて、物語の雰囲気も私好みになったかも。ミステリとしてというより、物語としてそのほうがすっきりするんじゃないだろうか。
ラストで、遊馬一家があんなにすっきりとおさまっちゃったのはなんか不満。あんなにあっさりいくものなのだろうか? 今まで何年も背負ってきたものをああも簡単にふっきれるのだろうか。人生経験の少ない私にはちょっとわからんさ。
玄い女神建築探偵桜井京介の事件簿              講談社ノベルス  [bk1]→
シリーズ第二作。プロローグだけで、犯人はともかく、死因と橋場氏の胸部をつぶした物が何かが容易にわかってしまう。だからこの話は特に「トリックはどんなかを考える」楽しみが激減してしまった感じ。狩野都はともかく、ほかのキャラは少々印象が弱いように思う。
今回桜井京介が動き出すのが遅いこと。途中で彼がいることをすっかり忘れていたことに気がついて笑った。それでいいのか……一応探偵役だろう、君。
蒼の過去の問題は母親がらみらしいことがわかってくる。にしても蒼って子供だなあ。15歳の男の子って、こんなものなのか?
翡翠の城建築探偵桜井京介の事件簿              講談社ノベルス  [bk1]→
明治の創業以来、巨椋一族で固められてきたオグラ・ホテルで、創業者の娘である95歳の老女が住む別邸取り壊しを巡り、一族の意見が対立した。次期社長についての問題も絡んできたところ、かつてある事件で京介と縁のできた杉原が、京介の指導教授・神代を通して、別邸・碧水閣の鑑定の話を持ちかけてきた。しかし、いざ現地に赴くと、別邸の主・真里亜が入院しているなどと、思うように事態が進まない。そしてそんななか、殺人が起きてしまう。

建築探偵シリーズ第3弾。神代教授が登場し、レギュラー陣がこれで揃ったというところ。過去の事件の真相を解き明かすことが、一番重要なポイントになっている。
今回の話自体にあまり蒼は要らないや……と思うのだが、微妙に作中に蒼の過去に関する伏線が張られているのだよな……。蒼が好きではない私としては、「むぅ」という感じである。事件そのものについては、現在の事件はあまり良いとも悪いとも思わないが、過去の事件に関してはまぁ好み。巨椋真里亜の件は別に驚くものでもなく。かなり早くにバレる書きかたをしていると思うのだが。そんなわけで、作品として特に光る点はなかったかなーと、微妙に酷いことを言ってみたりする。

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