| 竹 | 岡 | 葉 | 月 |
| ウォーターソング 集英社コバルト文庫 [bk1]→■ |
| 人口のパンクした地球は、次々に惑星を開拓していった。そうしてできたものには欠陥のあるものも多い。中でも飛びきりの欠陥惑星であるナットの街に、アサヒという転校生がやってくる。彼女の言動はナット達のクラスに波紋を生じさせる。 ノベル大賞佳作受賞作「僕らに降る雨」と、表題作「ウォーターソング」収録。というわけで、作者のデビュー文庫です。新人さんの本というのはちょっと買うかどうか迷ったりするんですけど、ぱらぱらっと見ると結構文の相性は良かったし、設定がツボだったものですから。血の繋がらない父娘父娘〜(笑)。 この父娘の出会いにまつわる過去の「ウォーターソング」の話がいいです。じんわりとしみてくる感じで、読後感が良い。 父と娘のキャラクターも好感が持てる。のらりくらりと他人を煙にまくヒムロと、ケンカ上等な美少女アサヒ。この父娘にはぜひいつまでも仲良く、幸せでいて欲しいものです。 続きがでたら読みたいなぁ。星から星へと渡り歩くヒムロとアサヒの話が。 |
| 東方ウィッチクラフト 集英社コバルト文庫 [bk1]→■ |
| 中三の観凪一子は、隣の有名私立高校の1年生の滋賀柾季に憧れているごく普通の中学生のはずだった。しかし、滋賀はなんと魔女で、一子は彼の使い魔にされてしまう。一子の平凡な生活は徐々に崩れていってしまうが、それだけではなく、世の中に貢献する立派な善き白魔女を目指す滋賀は、世間を騒がせている路上強盗事件を自らのウィッチクラフトで解決しようとし、当然一子も巻き込まれることに。 「ウォーターソング」でデビューした著者の第二作目。ノスタルジックなSFだった前作とはうってかわって、今回は現代のコメディモノ。話の内容がどうこうよりも、ただひたすら一子と柾季が愉快過ぎる。作者もあとがきで書いておりますが、本当にこの二人自分の人生に不安を感じないのであろうか(笑)。 とにかく、難しいことを考えないで楽しんで読める作品。爽快というか、気分良いです。ノリ的には「楽園」シリーズに近いものがあるかもしれない。一子と柾季の関係は発展し得るのか……どっちもバカだもんなぁ。気持ち良いくらい(笑)。 |
| 東方ウィッチクラフト−螺旋舞踊− 集英社コバルト文庫 [bk1]→■ |
| 「魔女」である滋賀柾季の使い魔になってしまった観凪一子。人の役に立つ善き魔女を目指す柾季に振りまわされ、日毎夜毎呼び出されては悪党退治に付き合わされる日々。そんな中、一子はバイトをして生き繋いでいる倉田玲奈という女性に出会う。彼女はダンサーである柾季の母のもとに弟子入り志願をしてくるが、彼女にはどうやら何か裏があるようで……。 シリーズ第二弾。まだ好きだったのか、一子……(笑)。ま、それはさておき。今回一子は一人ドタバタしているだけのように思えますが、一方で滋賀親子の確執(?)が明らかに。玲奈はある意味柾季が投影された人物でもあるのでしょうか。自分を魔女であると認めさせよう、魔女であろうと躍起になっている柾季が、精神的にも本物の魔女になれるのはまだ先のようですな。母・千草の出現で、柾季の青さが目立つな。主人公は柾季ですな、こりゃ。これからこやつがどう育つか楽しみです。 使い魔が人間(=一子)であるために、これからいろいろ柾季は気を遣うハメになるわけだから、一子との関係も、周りの人間との関係も変わっていくことになるのでしょう。その辺も楽しみ。 しかし柾季母もある意味強烈。柾季父はどんな人間なんでしょうか。「いま」父親がいない、という言いまわしが気になるところです。生きてはいるということなのだろうと思われるのですが……。 シリーズの主題となるだろうことも見えてきて、かつテンポのよい話が楽しめました。続きも楽しみ。やっぱ「楽園」シリーズに通じるものを感じるなぁ。 |
| 東方ウィッチクラフト−願え箒の星に− 集英社コバルト文庫 [bk1]→■ |
| 「魔女」滋賀柾季の使い魔となってしまった中学生・観凪一子は、夏休みに入り田舎の親戚宅を訪れていた。ところが、その頃御堂学園で合宿を行っていた歴史研究部の部員が何者かに襲われ、一子が容疑者となっていた。襲われた部員が一子のネームプレートを持っていたためだった。補習中にそのことを知った柾季は、一子を呼び戻し疑いを晴らすため合宿に合流することに。 シリーズ第3弾。夏休みの宝捜し合宿。あまりウィッチクラフトは使っていない。宝捜しネタと、微妙な三角関係が一応メインでしょうか。 今回の話での柾季の当事者たちへの関わり方が結構好きです。今までとは違い、助けてやろうという押し付けではなく、ウィッチクラフトもほとんど使うことなく、当事者に言葉を放つのが基本になっている。「魔女」としてではなく、滋賀柾季一個人として影響を与えていたかと。そう見ると成長した様に思えるが……どうだろう? 水彦の言動に何か個人的に思うところがあった可能性が捨てきれない。今回柾季の過去の因縁っぽいエピソードが見られただけに。柾季に影響を与えた……というか、どうもただ事ではない予言を残したらしい新たな「魔女」の存在が、今後どう話に絡んでいくかが気になるところ。 |
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