ストーム・ブリング・ワールドカオス・レギオン

ストーム・ブリング・ワールド 1 (MF文庫ダ・ヴィンチ)  [bk1] [Amazon]
ストーム・ブリング・ワールド1 bk1 創造の女神カルドラが手にしていた<創造の書>。神々の争いで砕け散った断片は<カルド>と呼ばれ、それに秘められた力を駆使できる者を<セプター>と呼んだ。
少女アーティは、父に愛されたい一心で嘘をつき、セプター候補となった。
少年リェロンはセプターとして期待されながらも絵を描くことに喜びを見出していたが、家に伝わるカルドを狙う者により家族と国を一日にして失った。
風の神殿ラーハンで二人は出会うが、それは大きな嵐の前触れだった。

旧版があることは知っていたけど、元ネタがゲームとは知らなんだ。でも知らなくても楽しめました。
他の冲方作品に比べると随分ソフト。しかし、ぐいぐい読まされてしまう文章なのは相変わらず。展開のテンポやキャラの魅力に溢れています。

なんだかとんでもないところで以下続刊なんだけれど、あそこからどう展開するのか……というか、「実は…」となるのは予想がつくんだけれど、それをどう魅せて来るのかが楽しみで仕方がないです。
ストーム・ブリング・ワールド 2 (MF文庫ダ・ヴィンチ)  [bk1] [Amazon]
ストーム・ブリング・ワールド2 bk1 目の前で行われた処刑に自分の判断を疑い、失意のそこに叩き落されたアーティ。だが、彼女の前に現れたクリーチャー<グリマルキン>は、アーティに街で起きている異変について教え、行動を起こすことを促す。
学童たちと街のために戦う決意をしたアーティだったが……。

うふふー(*^_^*) 良かったです。良いボーイ・ミーツ・ガールでもありました。

アーティが持って生まれた能力を発揮できない理由が納得できるものだったので、終盤での、覚醒から勝利への展開も気持ちよく読むことができました。
魅力あるキャラクター、一気に読ませられる文章と展開で満足の一冊でしたが、まぁ、敵がいかにもな感じ。あの辺に手を入れたら凄くハードな話で別の読み応えが出そうだが、あれは原型の名残なのかな。
いまひとつ気持ちに自覚がなく、ムッツリ風味になったリェロンだが、アーティと幸せになるだろうなぁとニマニマしました。

一応これで終わりなのだろうけれど、まだ続けられそうな雰囲気もある。編集部的にも続きにGOサインが出ているようなのだけれど、ブログの記載を見るに作者はまだその気にはなれていない様子……。
これで終わってもそれは作者の判断でよいし、続きが出るなら出たで当然喜びます。

カオス レギオン聖戦魔軍篇 (富士見ファンタジア文庫)  [bk1] [Amazon]
カオス レギオン 聖戦魔軍篇 bk1 天界と堕界を分かつ混沌の大地・アルカーナ大陸。聖法庁の黒印騎士(シュワルツ・リッター)ジーク・ヴァールハイトは、聖法庁より外典を盗み出したかつての友・ドラクロワを追う任を負っていた。
かつて共に闘った友人は、倒すべき相手となった。二人の間に何が起き、道を分けたのか。

てっきりゲームのノベライズなのかと思ったら、ほぼ同時進行だったようで。
主人公は、赤髪でいつも巨大なシャベルを担いだ黒印騎士ジーク。無口で無愛想なのだが、妙にキャラが良い。本人真面目なだけにギャグじゃないのに笑いを誘うところがある……。
それはさておき、大人の男にちっちゃな子がオプションで付いているってだけでかなりツボではあるんですけどね(笑)

話はいわゆる、親友対決が世界を巡る大事件の中で行われるってやつなのだけれど、なかなか読み応えのある一冊でした。うまいー。
大陸の存在意義とかも、個人的にOKでした。素直に面白かったと思う。文章も相性が良かったです。
とにかく、個人的には主人公がツボだった、ホント。
カオス レギオン0招魔六陣篇 (富士見ファンタジア文庫)  [bk1] [Amazon]
カオス レギオン0 招魔六陣篇 bk1 受け継いだ力のせいで盲目になった少女・ノヴィア。母の死後、母の言葉に従い自分達を救いに来る一人の男を待ち続けていた。
そんなノヴィアの前に現れたのは、シャベルを担いだ赤髪の葬士。自らを「黒印騎士ジーク・ヴァールハイト」と名乗るその男こそが、母が全てを託した男のはずだった。

「カオス レギオン」の連載シリーズ。長編より前の、ジークとノヴィアが出会う頃の話。
ノヴィアがこんなに暗い面を抱えた子だとは思いませんでした。そして、そんなものだからジークの保護者度がかなり高くて(笑)、どツボ。
いやもう、本当にこの主人公のキャラ良いわ……。無理矢理分類したら「天然」になっちゃうんじゃないかと思う程度に。無口・無愛想だけど、「格好いい」よりは「なんか天然」なんだよな。不器用っぷりもいい味出してる。

短編形式で話は進んでいく。ある意味、ノヴィアの成長モノだろうか。どの話も決して軽いものではない。でも読みやすいし、安心して最後までいけた。
しかし、ノヴィアの年齢って意外と上だったのだね。ジークと10歳離れてるかどうかってとこ? 充分射程距離(笑)?
カオス レギオン01聖双去来篇 (富士見ファンタジア文庫)  [bk1] [Amazon]
カオス レギオン01 聖双去来篇 bk1 視力を取り戻しジークの従士として旅をし、ラプンツェルの試練も乗り越えたノヴィア。「銀の乙女」の認定を受けるため、マグノリア大聖堂を訪れるが、自分が「銀の乙女」の称号を得たらジークが自分を聖堂に置いて行くつもりだったことを知り愕然とする。
ジークの従士であり続けたいと食い下がるノヴィアだが。

連載作品『在りし日の凱歌』に書き下ろし長編『シャイオンの怪物』を収録したシリーズ三作目。

今回はジークの可愛い面(笑)がそれほどなくて少々残念だったけど、それなりに楽しめた。
『シャイオンの怪物』でノヴィアの出生なんかも絡んできて……自分は母親の本当の子ではなかったのかもしれないという事実を、ノヴィアは今後知ることはあるのか……気になるところ。
長編シリーズとしての伏線も張られ、読み応えが出てきた感じ。続きが気になる展開に。
カオス レギオン02魔天行進篇 (富士見ファンタジア文庫)  [bk1] [Amazon]
カオス レギオン02 魔天進行篇 bk1 <刻の竜頭>(アズライール)の秘儀により故郷を失ったナデッタの民。その場に居合わせた黒印騎士ジーク・ヴァールハイトは、聖法庁が示した地を目指し荒野を進むことになったナデッタの民達を守るため、孤軍奮闘を続ける。ナデッタの一件には、ドラクロワやレニオスの思惑も絡んでおり、旅は困難を極めることに……。

シリーズ中、一番好きなエピソードになる予感の一冊。
すべてのキャラが格好いい。一気に読めるし、読み応えたっぷりの一冊だった。

基本どシリアスだが、笑えるところもあり。個人的には、ノヴィアの「ま、まだです。私にはまだ早いですっ」がウケた。そのあとのジークの「……そうか。ゆっくりやれ」も何だかなー(笑)
カオス レギオン03夢幻彷徨篇 (富士見ファンタジア文庫)  [bk1] [Amazon]
カオス レギオン03 夢幻彷徨篇 bk1 レニオスの放った刺客によって、霧深い古城で離れ離れとなったジークとノヴィア。香りの力で少しずつお互いの記憶を失っていく二人は、呼び起こされた過去の痛みに追い詰められていく。
ジークに斬られた従士・ティアの姉・フロレスによって記憶を奪われたジークとノヴィアは、ある意味、自分と向き合うことになる。全てを疑ってもなお、「揺るぎないもの」とは。

ジークとティアの話は良いなぁ。「銀の乙女」の思惑さえなければ、良い関係だったのかもな。ティアは悲恋の人ですかね。

口絵のノヴィアと表紙のジークは対ですね。この巻は02に続き名作な感じです。ホント読み応えあるわ。
カオス レギオン04天路哀憧篇 (富士見ファンタジア文庫)  [bk1] ">[Amazon]
カオス レギオン04 天路哀憧篇 bk1 ドラクロワを追って大河をくだり、海を目指すジーク達。途中立ち寄った街でノヴィアは、宙を歩くように移動してみせた少女・キリと出会う。ドラクロワに呼応した街の聖堂が、聖印を子供に刻み、実験していたのだ。
仲間を失ったキリは、仲間達との思い出にすがり、ジーク達と共に海を目指す。ノヴィアにとっては初めての同年代の相手。価値観の違いにぶつかる事も多く……。

キリとノヴィアの友情に涙。初めての親友が、こんな形で……と容赦ない展開に目が離せないです。その二人を見守るジークやアリスハートも良いです。ジークにいたっては「父親」呼ばわり的な描写もあったが(笑)
一方、シャイオンのレオニスも戻れない途を突き進んでいる。先が心配、大丈夫かなー、この子。何かあったらノヴィアが悲しむと思うんだが。

この巻も読み応えたっぷりでした。
カオス レギオン05聖魔飛翔篇 (富士見ファンタジア文庫)  [bk1] [Amazon]
カオス レギオン05 聖魔飛翔篇 bk1 聖地シャイオンの領主レオニスに聖法庁と対立しないように働きかけるため、ジークと別行動をとることになったノヴィア。一方、ジークはドラクロワに呼応した敵――民衆の集まった軍勢に対峙する。聖地のレオニスもまた、自分の目的のための準備を着々と進めていた。
ジーク、ノヴィア、ドラクロワ、レオニス。それぞれがそれぞれの思いを胸に聖地に集ったとき、そこで起こるのは――。

最終巻。そして、物語は一作目・聖戦魔軍篇へ――。

ついに完結。「カオス レギオン」としては、一作目に当たる「聖戦魔軍篇」が次に来るエピソードで完結となるが、前日譚の主人公と言っても良いレオニスとノヴィアの物語はこれにて完結。まさに怒涛の展開であった。
ジークとドラクロワの戦いに喰いつき、出し抜いて自らの願いをかなえたレオニス。悲しいラストだが、天晴れでもあった。
この後にあの一作目とラストが来るのかと思うと感慨深い。一冊も外れなく、読み応えのあるシリーズだった。おススメ。

ストーム・ブリング・ワールドカオス・レギオン

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