彼女は戦争妖精(ウォーライク)・1 (ファミ通文庫)  [bk1] [Amazon]
彼女は戦争妖精・1 行方不明の父からの船便――七年間倉庫に放置されていたというそれを宮本伊織が開封すると、中に入っていたのはビスクドールのような美少女(幼女)だった。七年間閉じ込められていたのに関わらず、全くの健康体らしき少女・クリスタベル。彼女は自らを「ウォーライク」だと言うが、そもそも「ウォーライク」とは?
事態を理解しきれないまま伊織は謎の死闘に巻き込まれていく。

久しぶりの嬉野秋彦。昔は地の文が駄目で悩まされたけど、これは良かった。素直に楽しめました。

戦争妖精(ウォーライク)と言う生きた武器は、「鞘の主(ロード)」と契約を結び、彼らの帰るべき場所「楽園(エリジウム)」への鍵を求めて戦いあう。伊織は「鞘の主」に選ばれてしまったわけで。
クリスは何も知らない状態から戦いを重ねることによって「ウォーライク」としての知識を思い出していくわけだが、それによってクリスがどのように変化し、伊織との生活をどう捉えるようになるのか、その変化が楽しみ。当然「楽園」に帰るということは伊織との別れが来るということになるわけだから、さて、どうなるのか。

個人的には擬似家族要素が入っていて良いです。設定に多少Fateくさいところはあるが、まぁ。
しかし、どうしてもうっかり「戦闘妖精」と呼んでしまいそうになる。クリスはどう見ても雪風じゃない(笑)
彼女は戦争妖精(ウォーライク)・2 (ファミ通文庫)  [bk1] [Amazon]
彼女は戦争妖精・2 bk1 戦争妖精クリスとの生活にも慣れてきた伊織。ある秘、学園でヅカ的人気を誇る“王子”こと大路常葉が訪ねて来て、いきなり彼女の家に招待されてしまう。誘いを受け大路邸を訪れた伊織がそこで目にしたのは、クリス同様“翼”を持つ戦争妖精・リリオーヌだった。
“鞘の主”として同じスタンスの常葉の話を聞き伊織は一安心するが、付近では通り魔事件が頻発。突然謎のウォーライクに攻撃を受けたりもし、再び戦いに巻き込まれていく。

「金・銀・黒」とひとくくりにされ、狙ってくる手合いの存在が読者側には明らかになるが、主人公達はまだその詳細を知らず、目の前のことを片付けるのに手一杯か。
どちらにせよ、つなぎの一冊と言った感じ。恐らくは常葉の顔見せか。

何故か1作目で伊織に感じていた魅力が減少した気がする。何故か。
…………そうか!! 育児分が足りてないんだ!! 私は伊織の育児が読みたいんだ!!(笑)
彼女は戦争妖精(ウォーライク)・3 (ファミ通文庫)  [bk1] [Amazon]
彼女は戦争妖精・3 bk1 伊織とクリスの前に現れた制服姿の美少女・ルテティア。クリスを攫った彼女を追う伊織にルテティアが寄越したケータイ。その電話の相手はなんと、行方不明の叔父・頼道だった。
なし崩し的にルテティアを居候に向かえ、伊織の生活は混乱する。一方で、伊織の父を訊ねてきたらしきウォーライクとロードの外国人二人組みがいることがわかり……。

クリスに謎が一つ、と……。
単純なウォーライク同士の戦いのほか、ウォーライクという存在そのものの謎にも物語りは食い込みはじめる。親世代はそのあたりに深く関わっていたみたいで、今後も絡んでくるのかなーと楽しみ。

さて、このシリーズの楽しみといえば個人的には伊織の育児なのだが、ルテティアの乱入によってクリス優先度が何気に上がっていてニヤニヤ。いいねぇ。
ハーレム化傾向にあるのに、伊織の性格がそれを感じさせません。いまどきのラノベに珍しく硬派で精神的に大人な男主人公だ……。ルテティアに対する言動でそのへんがわかりますね。

あと、今回ちょっとさつきが鬱陶しい感じになってきたが……黒くなりそうな気配かも? 今後ウォーライクに深く絡んできたりするのかしらん。
彼女は戦争妖精(ウォーライク)・4 (ファミ通文庫)  [bk1] [Amazon]
彼女は戦争妖精・4 bk1 父の失踪宣告手続きを済ませ、夏を迎えた宮本伊織は、“妖精の書”について考える暇もなく、クリスとルテティアの世話に追われていた。
ある日、伊織や常葉、ウォーライクたちはプールへ遊びに行くが、そのことを知ったさつきは心中穏やかでない。そんなさつきにルテティアが接触。自分や伊織たちは同じ秘密を抱えていると言う。
一方、伊織とクリスを狙うパトリックは、ドイツから新たなロードを招き寄せ、攻撃を仕掛けようとしていた。

今後の不安要素がてんこもりな一冊。伊織とクリスの暴走、薬子の不穏な動き、等々……あとさつきか。
さつきが参戦して……という可能性を考えてはいたが、まさか〔ルテティア〕が誘うとは思わなかった。それに、例え参戦したとしてもお互いを信用するということがなさそう……。どーなんだこれ。伊織たちにとってマイナスになりかねない気も。

しかし、伊織がスゲェ。さつきへの対応がハンパない。高校男子の浮つきが見当たらない。恐ろしいまでの正論で恋に酔うことすら許さない。あまりにも氷の男。それなのに、クリスやルテティアがピンチというときにはあの行動なんだから、とんでもない男ツンデレ……。
彼女は戦争妖精(ウォーライク) 小詩篇・1 (ファミ通文庫)  [bk1] [Amazon]
彼女は戦争妖精 小詩篇1 bk1 父親の手がかりを探るため、父の恩師を訪ね鎌倉に来た伊織。恩師の家には若い娘がいたが……(『Lebor Caointeach』)
出張ホストとして稼ぐ健二。しかし、ある日街中で赤い髪のゴスパンクの少女と出会うことでその運命は激変する(『Lebor Geancannag』)
パトリックとの戦いでダウンした伊織のため、宮本家に通う常葉。しかし、伊織のクラスメイト・山崎が似合わない相談と共に現れ……(『Lebor Cermait』)

書き下ろし以外はWebで既読であった。
健二の話がやはりいいですね。本編でもぜひ生き残って欲しいコンビですが、今のところ主人公とは敵対しているといっていいんだよなぁ。どうにかならんかなぁ。
書下ろしでは、常葉がまさかの正ヒロインの気配。さつきは口絵には登場していますが、本文での扱いはいてもいなくてもいいような扱いでなんだかアレ。
短編集とはいえ、本編に絡みそうな重要な伏線も張られたようで、さてこれからどうなるか。

とりあえず書き下ろしを読んで、本編のメインヒロインもこのまま常葉でいいだろうと思いました。
彼女は戦争妖精(ウォーライク) ・5 (ファミ通文庫)  [bk1] [Amazon]
彼女は戦争妖精・5 bk1 何者かに敗れ、イグレインの記憶と“妖精の書”を失ったパトリック。帰国した頼道とともに彼と対面した伊織は、罪悪感を感じつつも、もし負けたのが自分だったら、という恐怖も感じていた。
そんな伊織の前に現れた、黒ゴスに身を包む少女。明らかに只者ではない少女の接触は一度だけではなかった――。

新章突入、で“吟遊詩人(ミンストレル)”たちの動きが遂に見え始める。まだまだ目的は謎だけれど。新たな伏線も出てきて、今のところどう転がるのかは見えない。

……んで、問題はさつきか。
恐怖に近い感想を持たせるさつきの情念は、遂に彼女を“鞘の主”に。普通でもウザいのに“妖精の血”効果で前向きにウゼェ娘になるとは!!
ま、一番「うーわー」と思ったのは、血の効果がきれた後にわざわざ弁明の電話をかけてくるところだったがな!
好きになった相手が伊織というのは、さつきに同情すべきかもしれないけれど、まずさつきが報われることはないだろうし、報われるのは違うと思う。
てか、ストーカーの資質の塊だなぁ、この子。

今回はクリス分が足りなくてちょいと残念でした。
彼女は戦争妖精(ウォーライク) 小詩篇・2 (ファミ通文庫)  [bk1] [Amazon]
彼女は戦争妖精・小詩篇2 bk1 パリの街角で男達に追い掛け回されていたルテティアは、自分と同じウォーライクの青年・ジルベールと出会う。ウォーライクとして目覚めたばかりのルテティアは、彼の保護を受けながら、更にウォーライクの存在を知る男・頼道を加えての奇妙な三人暮らしを始めることに…(『Lebor Gruagach』)
“鞘の主”として伊織と同じ舞台に立ったさつきだが、「変わりたい」と迷走する。彼女の危うさに気付き、不安や苛立ちを募らせるルテティアだが、そこに二人を狙うウォーライクとロードが現れ…(『Lebor Cyhiraet』)

ルテティア&さつきな一冊。
改善の余地を若干うかがわせながらも、まだまだ超うざいさつき。
彼女の危うさはルテティアをも振り回す。そんなさつきについてのむつきのコメントがとても的を得ていて、うんうん、とうなずけるものだった。
伊織と子供二人は和んだ。ほのぼの。おとうさん。そして頼道はとっても保護者。
彼女は戦争妖精(ウォーライク) ・6 (ファミ通文庫)  [bk1] [Amazon]
彼女は戦争妖精・6 “妖精の書”をめぐり行動を起こす“吟遊詩人”たち。ラ・ベルの指示により由良健二とマラハイドが伊織に接触を図ってくる。
そんな伊織だが、不本意な戦いへの鬱憤がある男の声によりあふれ出て――。

一気に“吟遊詩人”たちが動きを見せはじめる巻。用意された舞台で用意された役をこなす道から外れていく登場人物たちは、用意されていない自分なりの決着を求められる、ということだろうか。
そんな様々な不安みたいなものは、冷静に見える伊織も当然抱えていたわけで……それが今回は頼道に対して吐き出された。
初めて頼道が大人としての存在意義を見せたような気がする。大人が大人としての役割を果たして、そこに子供が弱音を吐けることは大切だとは思う。
どこか歪んだ在り様だった伊織が、初めて年相応に見えた。

さて、正ヒロインは常葉でいいと思うんだが、あとがきを読む限りでは不安がよぎるなー。
ハルマゲドンバスターズ黄金狂騒曲!        集英社スーパーファンタジー文庫  [bk1]→
いざなぎ流陰陽師奥物部善ノ介が先祖の美少女幽霊・サクラ(本名・奥物部梅)と心霊トラブルを解決するシリーズ第一作。しかし善ノ介が全然らしくない。呪符は名刺で代用してるし、四六時中飴だのグミだの甘いもの食べてるし。話のノリとしては富士見ファンタジア文庫によく見られるタイプかな? 口の悪い少々(?)荒っぽい主人公がドタバタやるというような。しかも敵さんは悪魔ですし、ますますそんな感じ。しかもこの悪魔がそこらのチンピラの ような口調……。
「赤の書」編ということで、全3巻だそう。軽く読める一冊なのは確か。
ハルマゲドンバスターズ月光の美獣         集英社スーパーファンタジー文庫  [bk1]→
シリーズ第二作。双子の女魔術師・ムジエ&ムジカ登場。ムジカはこれからレギュラー入りすることになるよう。こうしてみると、主人公の善ノ介がレギュラー陣の中で最年少。この小説を読んでいて気になるのは地の文。三人称で書かれているのだが、途中でいまどきの若者のような口語調が混じるのが気になる。読んでてちょっとバランスが悪いな、と。
今回の悪魔は前回よりは多少はらしいしゃべり方だが……やはり親父くさい。仕方ないか?
ハルマゲドンバスターズ赤き叡智の泉        集英社スーパーファンタジー文庫  [bk1]→
シリーズ第三作。「赤の書」編最終話。今回はサクラが大ピンチで善ノ介がラスボス相手に最終兵器を使用。お約束かね? 今回は回想シーンやら何やらでサクラの愛がじんわりと感じられる。いわゆる親バカか……? 三作中では一番キャラの心理が細かく書かれているか? しかしこれを読んでいて善ノ介に女ができるかが心配になった。可能性があるのとしてはムジカだろうが……。
あと、やはり地の文が気になる。「ヒジョーに」とか「トーゼン」っていうような表記を頻繁に使うのはやはりどうかと思う。統一したほうが落ち着くと思うんだけどなあ。それともこの文体がウリなのだろうか? 意図的にしてもなんだかなあ……。
ハルマゲドンバスターズ佐原家の人々        集英社スーパーファンタジー文庫  [bk1]→
シリーズ外伝らしい。高知の本家からやってきた佐原閑が初登場。この子があまりにも単純で直球なので、善ノ介が多少はしっかりしているように見えるんだから。そういえば、この巻からなんかイラストの善ノ介が大人びたというか、今までよりしっかりした顔つきになったような……。なかなか良い。閑のおかげで善ノ介がしっかりプロに見えるんだから不思議。
今回は小次郎の知り合いの女性にかけられた呪いに関する話。やはり悪魔という洋モノよりは、こういった和モノと敵対させたほうが雰囲気が出て良い。陰陽師が主人公としては、ようやくらしい話になったと思う。今回の話はシリーズ中で一番好きかな
しかし、地の文は相変わらずだなあ。やっぱり気になるなあ……。
ハルマゲドンバスターズ魔術師たちの宴       集英社スーパーファンタジー文庫  [bk1]→
シリーズ第2部スタート。小次郎が仕事を受けた外国人は、かつてドルンハイムについて調べるために連絡をとった人物の名前を次々とあげていく。「赤の書」を探す謎の外国人たちが日本に現れたのだ。
なんか再び「赤の書」がらみらしいです。しかもなんだか今回の敵さんは毛色が違う。ドゥグーだとか、んなマニアックなもんを……。しかも敵さんご一行が一体どんなつながりで集まってんのかもわけわからん。でもとにかくなんか話でかくなりそう。善ノ介、サクラがちと情緒不安定? な感じですし、善ノ介とムジカも微妙なところで心理面とかはこれから少し期待できるか? やはり当摩のおっさんは敵になりきらないし。
とにかく、まだ第2部でだしなので今後の展開次第かなあ。
ハルマゲドンバスターズレディ・ゴースト         集英社スーパーファンタジー文庫  [bk1]→
どうやらこの話は「獣戦士(バーサーカー)」編ということだそうで。
「赤の書」を求め日本へ来たカスバド達。そしてカスバドの捕獲を狙う英国一の魔術師・ミセス・マクファーソン。ムジカとかがりはマクファーソンと面会をし、カスバドの件で協力を求められる。その帰り、ムジカはディヴィアンと出会い、一対一の決闘を申し込まれた。
ヒステリー魔女・デビーさようならな話(笑)。こういう人は、絶対に友人どころか知人にもいて欲しくはないよな。ある意味歩く凶器、危険地帯だろう。
強力な敵に善ノ助、ムジカもパワーアップを余儀なくされた。それぞれいまだ開発途上ではあるが。そしてやはり今回のシリーズは善ノ助・サクラ・ムジカの「家族」の関係がポイントみたいですねぃ。よしよし。地の文は相変わらずだけど、もう慣れた。
ハルマゲドンバスターズ血まみれの犬        集英社スーパーファンタジー文庫  [bk1]→
手に入れた「赤の書」が完本でないことに気がついたカスバトたちは、残りのページを入手するため、ゼンを誘き出そうとある作戦を立てる。一方ゼン、マクファーソン側も「赤の書」を求めるカスバドたちの事情や、カスバドたちの作戦に気がつきつつあった。
「獣戦士」編完結。カスバドはなんとも虚しい最後を遂げ、「ある人物」が復活。……どんなに可愛らしくても中身がアレかと思うと……ちょっとなぁ(笑)。本当、皆さん無駄死にという感じであります。
まぁ、相変わらずちょいと読むにはいい、それなりに楽しめる本である。やはり地の文がちょっとねー、と思うわけだが。
ところでこのシリーズ、作中の時間が2000年夏なわけだが、2001年になったらシリーズ名どうするんだ? ハルマゲドンじゃなくなるぞ(笑)。
ハルマゲドンバスターズSS               集英社スーパーファンタジー文庫  [bk1]→
大学入学のため高知から上京してきたばかりの佐原閑。いざなぎ流の宗家を継ぐはずの閑、しかしその腕前は実践も乏しくいまいちな代物。本編のサブキャラ(笑)の佐原閑をメインにしたシリーズ番外編の短編集。短・中篇計3本収録。
閑と七星の出会い編、七星の学祭編、閑の初仕事(?)編の三つ。まぁ、はっきりいってこのシリーズの中ではある意味一番まともで普通なキャラクターなんだろうね。そういう点からすると、本編とはかなり違った感じ(青春な感じだ……/笑)がしてよいかと思う。そしてやはり、閑がメインだと善ノ助が大人に感じられる……。
地の分は相変わらず。もう諦めついたが。出てくる奴らの言い回しとかがわりといまどきなのだから、地の文くらいはきちんとしてほしいというのが本音なのだが……。他の作品読んでないけど、他のシリーズもこんな感じなのだろうか? やはりこの点はなんだかんだと言いつつ結局は不満なのであった。
第3部はしばらく先になりそうです。気楽に短時間で読める作品なのでそれなりに重宝していたのですが、まぁ仕方ない。

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