| 住所 | 金沢市出羽町 |
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中村記念美術館を出て、美術の小径を通り、藩老本多蔵品館に向う。藩老本多蔵品館は、中村記念館同様、二階建てだが、こちらは1階も展示スペースになっている。
1階は調度品、食器等がメイン。書物は北斎漫画、本多家旗等絵図、松花堂昭乗の伊勢物語、近衛信尹(のぶただ)の源氏物語詞書等が展示されていたが、画幅は政重、正信像の2点のみ。調度品は、12代藩主前田斉広(なりなが)7女寿々姫輿入れの品が多数展示されていた。個人的には、蒔絵がふんだんに使われた七宝散らし菓子重、薬箪笥等より、根付のような丁寧な造りの亀、鶏、蝶等の文鎮が印象的だった。輿入れの品以外で面白かったのは、謡すごろく。各コマが能・狂言の演目で構成され、翁三番叟から振り出し、高砂、葵上、橋弁慶、道成寺等を経て、石橋で上がり。有名な演目が多い為、非常に解り易かった。また、家紋の周囲に友禅の松竹梅鶴亀の定紋が施されている乳幼児用の着物が展示されていた。定紋を使う点が伊達紋とは異なり、そのような飾り紋を加賀紋というとの事。松竹梅鶴亀の定紋は初生児の健康・多幸を祈願したもので、背中首の付け根の所に、背守というお守りとしての飾り紋が縫われていた。尚、1階の奥には特設展が設けられ、鞭が20本展示されていた。
2階は武具、馬具がメイン。武具は鎧兜の他、刀・槍等14点が展示され、有名なものは備前長船長光の太刀と兼光の太刀(初代政重佩刀の品)。丁子紋(互の目かも?)と葉(よう)が印象的。長光には実際使用した跡なのか、単に管理が悪かっただけのか、刃毀れがあった。それ以外に村正の短刀が展示されていたが、確か村正は御禁制の品だったのでは…。本多家は例外だったのだろうか? また、馬具は手綱、鐙(あぶみ)吊等の一通りの道具がまとめて展示されていたが、何故か、鐙だけがなかった。1階に象嵌を施した派手な鐙を展示していたからかも知れない。武具・馬具以外では本多家の人の書・画幅や本多家随一の家宝、村雨の壺が展示されていた。村雨は秀吉の命名で、呂宋(ルソン)経由で日本に入って来た為、呂宋壺と呼ばれているが、実際は唐物(中国製)との事。梅干を漬ける壺のような何の変哲もない褐色の素朴な壺だった。