岩倉具視 (1825〜1883)江戸時代の岩倉家は、家領150石の下級公家。 明治元年、議政官・議定、月俸700両。 明治2年、大納言、現米年900石(月600両相当)。 明治4〜16年、右大臣、月俸600円。
福沢諭吉 (1835〜1901)江戸時代の福沢家は、中津藩の中小姓格で、家禄13石2人扶持の下級武士。 (諭吉は福沢家の次男) 文久元年、幕府の命によりヨーロッパに派遣される。手当て400両。 元治元年、幕府外国方翻訳局に出仕。禄高150俵、正味100俵。 (明治元年、慶応義塾の生徒の授業料は月2分、教師の給料は4両。) 明治2年、中津藩より受けていた6人扶持(玄米年9石)を辞退。
板垣退助 (1837〜1919)江戸時代の板垣家は、土佐藩300石の上士。 明治元年、議政官・参与、月俸600両。 明治2年、会津戦争の功により、永世賞典禄1000石。 明治3年、高知藩大参事(俸給不明) 明治4〜8年、参議、月俸500円。 明治8年、征韓論に敗れて下野。 明治29年、伊藤内閣の内務大臣、明治31年、大隈内閣の内務大臣、月俸500円。
伊藤博文 (1841〜1909)明治元年、外国官・判事、月俸500両。 明治2年、大蔵省・少輔、現米年450石(月300両相当)。 明治4年、工部省・大輔、月俸400円。 明治6〜18年、参議、月俸500円。 明治18〜21年、総理大臣、月俸800円。 明治23〜24年、貴族院議長、年俸5000円(月417円)。
高橋是清 (1854〜1936)明治4年、唐津藩の英語教師、月俸100円。(破格の待遇) 明治6年、文部省十等出仕、月俸40円。 明治8年、文部省督学局九等出仕、月俸50円 明治25年、日本銀行建築事務主任、年俸1200円。 明治26年、日本銀行西部支店長(馬関=現下関)、年俸2000円。 明治44〜大正2年、日本銀行総裁、年俸6000円。 大正2年、大蔵大臣、月俸500円。これより何度か大蔵大臣、農商務大臣などを歴任。 大正10〜11年、総理大臣、月俸1000円。
夏目漱石 (1867〜1916)明治19年、江東義塾の教師、月に5円のアルバイト。 明治26年、東京高等師範学校の嘱託教師、年俸450円(月に37.5円) 明治28年、松山中学教員、月俸80円。 (このとき、松山中学の校長は、月俸60円) 明治29年、熊本第五高等学校教授、月俸100円。 明治33年、官費でイギリス留学、年間手当1800円(その間家族には年300円支給)。 明治36年、帝国大学講師(年俸800円)、兼第一高等学校教授(年俸700円)、 合計すると、年俸1500円(月に125円)。 明治37年、明治大学の講師(月俸30円)も兼任。 明治40年、東京朝日新聞社入社、月俸200円+賞与。 (このとき、東京朝日新聞社の社長は、月俸150円) 帝大教授の椅子を捨てて新聞社に入社したのです、当時は大評判になりました。
樋口一葉 (1872〜1896)明治25年10月、短編「うもれ木」の原稿代として11円75銭(=25銭×47枚分)受け取りました(このとき20歳)。 母君は早速知人から借りていた6円を返済しました。 これで家族3人がなんとか1ケ月暮らせたそうですが、決して豊かな暮らしではありません。 (明治26年)三月十五日、曇る。 昨日より、家のうちに金といふもの一銭もなし。 母君これを苦しみて、姉君のもとより二十銭かり来る。・・・『よもぎふ日記』 (右の写真は、日本銀行のHPを利用しました)
野口英世 (1876〜1928)明治30年 順天堂病院助手、食事つき月俸2円、後3円。 明治31年、伝染病研究所見習助手、月俸12円、後13円、さらに15円。 明治32年、横浜海港検疫所検疫医、月俸35円。 明治32年、清国の牛荘(ニュウチャン)でのペスト防疫班に加わる。 任期6ケ月、月俸200両(テール)。 任期後もしばらく、ロシア衛生隊の依頼で滞在、月俸300両。 (1両=1.3円) 明治33年、ペンシルバニア大学フレキスナー教授の私設助手、月俸8ドル。 (1ドル=2円) 明治34年、ペンシルバニア大学研究助手、月俸25ドル。 明治35年、同大学病理学助手、月俸50ドル。 明治37年、ロックフェラー研究所アシスタント(一等助手)、年俸1800ドル。 大正3年、同研究所メンバー(正員)、年俸5000ドル。 (右の写真は、日本銀行のHPを利用しました) |
| 職 業 | 年 | 俸 給 | 備 考 | 現 代 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 住み込み下女 | M25 | 1月0.82円 | 食事つき | ||
| 住み込み下男 | M25 | 1月1.55円 | 食事つき | ||
| 機織職(女) | M25 | 1日8.4銭(月1.7円) | |||
| 農作業の日雇い(男) | M25 | 1日15.5銭(月3.1円) | 女は9.4銭 | ||
| 日雇い人夫 | M25 | 1日18.4銭(月3.7円) | 1日11,710円 | 6.4万倍 | |
| 大工さん(全国平均) | M25 | 1日27銭(月5.4円) | |||
| 大工さん(東京) | M25 | 1日50銭(月10円) | 東京は全国平均の2倍。 | 1日19,690円 | 3.9万倍 |
| 小学校教員の初任給 | M19 | 月俸8円 | 代用教員は5円 | 月19.5万円 | 2.5万倍 |
| 巡査の初任給 | M24 | 月俸8円 | 諸手当含まず | 月16万円 | 2.0万倍 |
| 新聞記者 | M27 | 月俸12〜25円 | 月25〜50万円 | 2.0万倍 | |
| 造幣局職工の平均給与 | M25 | 月俸9.3円 | 給仕・小使を含む181人の平均 | ||
| 造幣局官吏の平均給与 | M25 | 月俸33.6円 | 局長(月250円)以下81人の平均 | ||
| 銀行員の初任給 | M31 | 月俸35円 | 大銀行の場合 | 月17.4万円 | 0.5万倍 |
| 上級公務員の初任給 | M27 | 月俸50円 | 高等文官試験合格者 | 月18.1万円 | 0.4万倍 |
| 国会議員 | M22 | 年俸800円(月67円) | M32に一挙2000円に増額 | 月112.5万円 | 1.7万倍 |
| 東京府知事 | M24 | 年俸4000円(月333円) | 月161万円 | 0.5万倍 |
| 官の種類 | 等級 | 月俸 | 太政官正院 | 元老院 | 省 | 一等寮 | 二等寮 | 三等寮 | 府 | 県 | 警視庁 | 陸海軍 | その他 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 勅任官 | 1等 | 800円 600円 500円 | 太政大臣 左右大臣・参議 − | − 議長・副議長 議官 | 卿 | 大将 | 大審院一等判事 | ||||||
| 2等 | 400円 | 大輔 | 中将 | 特命全権公使 | |||||||||
| 3等 | 350円 | 大内史 | 少輔 | 頭 | 知事 | 大警視 | 少将 | 司法省大検事 | |||||
| 奏任官 | 4等 | 250円 | 権大内史・大外史 | 大書記官 | 大丞 | 権頭 | 頭 | 権知事 | 令 | 権大警視 | 大佐 | (総領事) | |
| 5等 | 200円 | 少内史・権大外史 | 権大書記官 | 少丞 | 助 | 権頭 | 頭 | 参事 | 権令 | 中警視 | 中佐 | (領事) | |
| 6等 | 150円 | 権少内史・少外史 | 少書記官 | 権助 | 助 | 権頭 | 権参事 | 参事 | 権中警視 | 少佐 | |||
| 7等 | 100円 | 権少外史 | 権少書記官 | 権助 | 助 | 権参事 | 少警視 | 大尉 | |||||
| 判任官 | 8等 | 70円 | 大主記 | 大書記生 | 大録 | 大属、大技師 | 大属 | 権少警視 | 中尉 | ||||
| 9等 | 50円 | 権大主記 | 権大書記生 | 権大録 | 権大属、中技師 | 権大属 | 大警部 | 少尉 | |||||
| 10等 | 40円 | 中主記 | 少書記生 | 中録 | 中属、少技師 | 中属 | 権大警部 | 少尉補 | |||||
| 11等 | 30円 | 権中主記 | 権少書記生 | 権中録 | 権中属、大技手、大手 | 権中属 | 中警部 | (曹長) | |||||
| 12等 | 25円 | 少主記 | 少録 | 少属、中技手、中手 | 少属 | 権中警部 | (軍曹) | ||||||
| 13等 | 20円 | 権少主記 | 権少録 | 権少属、少技手、少手 | 権少属 | 少警部 | (伍長) | ||||||
| 14等 | 15円 | 大舎人 | 筆生 | 史生、大技生、技術心得 | 史生 | 権少警部 | |||||||
| 15等 | 12円 | 省掌 | 寮掌、中技生、技術見習 | 府掌 | 県掌 | 警部補 | |||||||
| 等外 | (巡査) | ||||||||||||
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| 職位 | 人数 | 平均月俸 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|
| 県 | 知事 | 1人 | 300.0円 | |
| 事務官 | 3人 | 127.8円 | 副知事クラス | |
| 属 | 54人 | 23.0円 | 中級役人 | |
| 吏員・雇 | 151人 | 16.5円 | 下級役人 | |
| 技師・技手・工師・工手 | 51人 | 29.2円 | 技術系役人 | |
| 警察 | 警視 | 1人 | 50.0円 | |
| 警部 | 21人 | 27.5円 | ||
| 巡査 | 361人 | 13.6円 | 内女性1名 | |
| 市 | 市長 | 1人 | 83.0円 | 高知市 |
| 郡 | 郡長 | 7人 | 61.9円 | |
| 町村 | 町村長 | 189人 | 14.1円 | 名誉職に近い |
| 区長 | 611人 | 0.4円 | 「区」は大字相当。区長は名誉職 |
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| 身 分 | 員数 | 金禄公債額面 | 年間利息 |
|---|---|---|---|
| 旧藩主 | 1人 | 36,578円 | 2,560円 |
| 上士の上級クラス | 35人 | 992円 | 69円 |
| 上士の下級クラス | 71人 | 790円 | 55円 |
| 中 士 | 42人 | 659円 | 46円 |
| 下 士 | 75人 | 588円 | 41円 |
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| 文化人 | 年 | 年齢 | 職 業 | 月給 |
|---|---|---|---|---|
| 山川健次郎 | M9 | 22歳 | 東京開成学校教授補 | 70円 |
| M10 | 23歳 | 東京大学教授補 | 70円 | |
| M12 | 25歳 | 東京大学教授 | 120円 | |
| M19 | 32歳 | 帝国大学理科大学教授 | 年俸2100円? | |
| M26 | 39歳 | 帝国大学理科大学長 | 年俸2600円 | |
| M34 | 47歳 | 東京帝国大学総長 | 年俸4000円? | |
| 高村光雲 | M22 | 37歳 | 2月、東京美術学校雇い | 35円 |
| M22 | 37歳 | 5月、東京美術学校教授 (奏任官五等) | 年俸500円 | |
| 小泉八雲 | M23 | 40歳 | 松江中学の講師 | 100円 |
| M24 | 41歳 | 熊本第五高等学校の講師 | ||
| M29 | 46歳 | 帝国大学講師(週12時間) | 400円(後450円) | |
| M37 | 54歳 | 早稲田大学講師(週4時間) | 年2000円 | |
| 岡本綺堂 | M24 | 19歳 | 「日日新聞」記者 | 15円 |
| 永井荷風 | M34 | 22歳 | 「やまと新聞」雑報記者 | 12円 |
| 藤島武二 | M26 | 26歳 | 三重県尋常中学校・助教諭 | 23円 |
| 正岡子規 | M25 | 25歳 | 新聞「日本」の記者 | 15円 |
| M26 | 26歳 | 同上 | 20円 | |
| M27 | 27歳 | 「小日本」に移る | 30円 | |
| M31 | 31歳 | 「日本」に戻る | 40円 | |
| 島崎藤村 | M29 | 24歳 | 東北学院の教師 | 25円 |
| M32 | 27歳 | 小諸義塾の教師 | 30円 | |
| 石川啄木 | M39 | 20歳 | (岩手県)渋民尋常高等小学校代用教員 | 8円 |
| M40 | 21歳 | 函館商業会議所書記 | 日給60銭 | |
| (函館)弥生尋常小学校代用教員 | 12円(15円?) | |||
| 「函館日日新聞」遊軍記者 | 15円 | |||
| 「北門新報社」校正係 | 15円 | |||
| 「小樽日報」記者 | 12円 | |||
| M41 | 22歳 | 「釧路新聞」編集長待遇 | 25円 | |
| M42 | 23歳 | 「東京朝日新聞」校正係 | 25円+夜勤5回で5円 | |
| 森鷗外 | M14 | 19歳 | 軍医副(中尉相当官) | 32円 |
| M21 | 26歳 | 軍医(大尉相当官) | 52円 | |
| M22 | 27歳 | 二等軍医正(少佐相当官) | 93円 | |
| M26 | 31歳 | 一等軍医正(中佐相当官) | 143円 | |
| M32 | 37歳 | 軍医監(大佐相当官) | 193円 | |
| M40 | 45歳 | 軍医総監(少将相当官) | 300円 | |
| T6 | 55歳 | 帝室博物館総長(勅任官一等) | 年俸3500円 (4000円?) |
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月に三十円もあれば、田舎にては 楽に暮らせると−−− ひよつと思へる。 ・・・・ 石川啄木 『悲しき玩具』 「御社では、私の如きものを、使ってはくださいますか。 但し小生は、生活のため、月三十円を必要とするものにこれあり候也」 ・・・・ 石川啄木 東京朝日新聞社への求職の手紙 日本新聞社員タリ。明治三□年□月□日没ス。享年三□。月給四十円。 ・・・・ 正岡子規の自作の墓誌 |
| 順位 | 高額所得者 | 年収 | 備 考 |
|---|---|---|---|
| 1 | 岩崎久弥 | 696,596円 | 三菱財閥(弥太郎の子) |
| 2 | 岩崎弥之助 | 250,664円 | 三菱財閥(弥太郎の弟) |
| 3 | 毛利元徳 | 173,164円 | 元長州藩主 |
| 4 | 前田利嗣 | 145,543円 | 元加賀藩主 |
| 5 | 原 六郎 | 117,062円 | 但馬出身の実業家(帝国ホテル開業) |
| 6 | 島津忠義 | 111,116円 | 元薩摩藩主 |
| 7 | 細川護久 | 98,354円 | 元肥後藩主 |
| 8 | 渋沢栄一 | 97,316円 | 実業家(第一国立銀行設立) |
| 9 | 住友吉左衛門 | 77,351円 | 住友財閥 |
| 10 | 徳川茂承 | 74,842円 | 元紀州藩主 |
| 14 | 鴻池善右衛門 | 60,354円 | 大坂の巨商 |
| 18 | 茂木惣兵衛 | 53,022円 | 高崎出身の実業家(松坂屋創始者) |
| 24 | 本間光輝 | 50,096円 | 出羽の大地主 |
| お雇い外国人 | 出身国 | 在日期間 | 月俸 | 業績など |
|---|---|---|---|---|
| ベルツ | 独 | 明治9〜23年 | 350円⇒500円 | 日本近代医学の父。日本をこよなく愛した人。奥さんは日本人。 |
| ナウマン | 独 | 明治8〜12年 | 300円⇒350円 | 地質学者。フォッサマグナの命名者。帰国後「日本」について、森鴎外と論争した。 |
| フェノロサ | 米 | 明治11〜21年 | 300円⇒370円 | 東京美術学校教授。岡倉天心らと新しい日本画を提唱した。 |
| クラーク | 米 | 明治9〜10年 | 600円 | 札幌農学校教頭。わずか1年の在日であったが、明治文化人に与えた影響は大きい。 |
| モールス | 米 | 明治10〜12年 | 350円⇒370円 | 動物学者。モースと呼ばれることが多い。大森貝塚の発見者。 |
| キンドル | 英 | 明治3〜8年 | 1045円 | 造幣寮の長官。よく怒るので、サンダー(雷)キンダーと呼ばれた。 |
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1876年(明治9)1月3日 ベルリン 今日、日本帝国公使青木周蔵氏のさし示す契約書に署名した。 一、官立東京医学校に生理学兼内科医学教師として雇入れのこと。 二、任期二箇年のこと。 三、俸給16200マルク、但し月割に金貨で支払うこと。 四、往復の旅費、住居支給のこと。 五、診療自由のこと。 ・・・『ベルツの日記』より。このとき、ベルツ26歳。また1マルク=23.85銭 |
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(番号が漢数字で書かれています) |
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| 上のグラフに現代の賃金比較を重ねてみました。 *が、現代の日本人の賃金を100としたときの諸外国の賃金です。 日本より高給なのは、スイスと (このグラフにはありませんが)デンマークだけです。 日本とロシアが逆転、中国と朝鮮(韓国)が逆転しています。 現代の日本は、”一等国”のようです。 【出典】(財)矢野恒太記念会、「世界国勢図会」 |
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