日本の度量衡

 1. 度 (長さ)
 2. 織物、布
 3. 面 積
 4. 量 (容積)
 5. 衡 (重さ)
 付. 米の収穫基準

1. 度 (長さ)  (⇒ページトップ)
【曲尺(かねじゃく、きょくしゃく)】は、古代中国周の時代に始まった。
建築技術とともに伝承されたため、東アジア全体で2000年間、ほとんど長さに変化がない。
ただし、その長さには30.3cmとする説と、31.6cmとする説がある。
時代度(長さ)
令制以前
・高麗尺  = 曲尺1.173尺
・(古)周尺 = 曲尺0.64尺
・晋前尺  = 曲尺0.80尺
大宝令制
(702年)
【里】─300─【歩】
        │ 5
【丈】─10─【大尺】─10─【寸】─10─【分】
        │ 1.2
【丈】─10─【小尺】─10─【寸】─10─【分】
・唐の制度にならい、大小のふたつある。
・大尺、高麗尺 = 曲尺1.1736尺 (土地測定用)
・小尺、唐大尺 = 曲尺0.978尺 
和銅の制
(713年)
【里】─6─【町】─60─【歩】
             │ 6
      【丈】─10─【大尺】─10─【寸】─10─【分】
             │ 1.2
      【丈】─10─【小尺】─10─【寸】─10─【分】
・大尺  = 曲尺0.978尺 (大宝令制の小尺のことで、これが常用となる)
平安〜戦国
【大里】─36─┐
【小里】─ 6─┴─【町】─60─【歩】
                │ 6
         【丈】─10─【尺】─10─【寸】─10─【分】─10─【厘】─10─【毫】
・基準尺は曲尺(和銅大尺、大工尺、鉄尺)
・呉服尺 = 曲尺1.20尺
・竹量尺 = 曲尺1.15尺
・長 尺 = 曲尺1.15尺
・古 尺 = 曲尺0.98尺
・叡山尺 = 曲尺0.76尺
・高野尺 = 曲尺0.79尺
・菊 尺 = 曲尺0.45尺
太閤検地
(1594年)
【間】─6.3─【尺】  30.34cm
江戸時代
【里】─36─【町】─60─【間】
             │ 6
      【丈】─10─【尺】─10─【寸】─10─【分】─10─【厘】─10─【毛】
・基準尺は曲尺 31.6cm
・呉服尺 = 曲尺1.20尺 (呉服用)
・鯨 尺 = 曲尺1.25尺 (呉服尺より分離)
・享保尺 = 曲尺0.978尺 (徳川吉宗が採用)
・又四郎尺= 曲尺0.938尺 
・折衷尺 = 曲尺0.958尺 (伊能忠敬が享保尺と又四郎尺を折衷)
・文 尺 = 曲尺0.80尺 (足袋尺)
・菊 尺 = 曲尺0.64尺
明治〜昭和
【里】─36─【町】─60─【間】
             │ 6
      【丈】─10─【尺】─10─【寸】─10─【分】─10─【厘】─10─【毛】
【哩】 1609m
・明治8年8月、「度量衡取締条例」を制定。
 一般用の折衷尺 30.303cmと裁縫用の鯨尺 37.809cmのみを認める。
・明治24年3月、「度量衡法」公布。メートル法との併用となる。
 (このとき、「尺貫法」の言葉が生まれる。)
・大正10年4月、「改正度量衡法」公布。メートル法に統一。
・昭和26年6月、度量衡法を廃止し、「計量法」を公布。
・昭和34年1月、尺貫法を廃止し、商取引においてもメートル法に全面移行。
・昭和51年ころ、永六輔らが”尺貫法復権運動”
現代
【km/粁】─1000─【m/米】─100─【cm/糎】─10─【mm/粍】─1000─【μm/粆】

【mile】─1760─【yard】─3─【foot[feet]】─12─【inch】
・1ヤード = 91.44cm   (スポーツ)
・1マイル = 1.6093km   (陸上)
・1海里  = 1.852 km   (海上、空中)

2. 織物、布  (⇒ページトップ)
時代織物、布
大化元年
(645年)
【端】=長さ40尺、幅2.5尺
【疋】=長さ40尺、幅2.5尺
大宝令制
(702年)
【端】=長さ52尺、幅2.4尺  (布=麻布のとき)
【疋】=長さ51尺、幅2.2尺  (絁=絹布のとき)
養老賦役
(717、719年)
【端】=長さ42尺、幅2.4尺
【疋】=長さ60尺、幅1.9尺
【段】=長さ26尺、幅2.4尺 後長さ28尺に改定
平安〜戦国
江戸幕府
(1626年)
【疋】─2─【反】=長さ32尺、幅1.4尺 (絹、紬のとき)
【疋】─2─【反】=長さ34尺、幅1.3尺 (布、木綿のとき)
明治〜昭和
現代
【反】=長さ10m前後、幅45cm前後

3. 面 積  (⇒ページトップ)
時代面 積
令制以前
【段】─50─【代/頃】─5─【歩】        1歩=方6尺(高麗尺) 4.96/4.54u
条里制
(大化の改新前後)
【里/坊】─36─【坪/町】─10─【段】─360─【歩】
大宝令制
(702年)
【町】─10─【段】─360─【歩】        1歩=方5尺(令大尺) 3.45/3.15u
和銅の制
(713年)
【町】─10─【段】─360─【歩】        1歩=方6尺(和銅大尺) 3.45/3.15u
平安〜戦国
【町】─10─【段】─┬────360─┬─【歩】 1歩=方1間(6尺) 3.60u
          │【大】─240─┤
          │【半】─180─┤
          │【小】─120─┘
          ├─ 5─【杖】  九州・関東・東海
          ├─ 6─【丈】  九州・関東・東海
          ├─10─【畝】  近江・若狭
          ├─10─【反切】 伊勢・大和
          ├─10─【合】  陸奥
          ├─50─【代】  四国・九州
          └ 100─【苅】  奥羽・北陸
太閤検地
【町】─10─【段】─300─【歩】        1歩=方1間(6.3尺)3.97u
江戸時代
【町】─10─【段】─10─【畝】─30─【歩】   1歩=方1間(6尺) 3.60u
明治〜昭和
【町】─10─【反】─10─【畝】─30─【坪】   1坪=方1間(6尺) 3.30u
現代
【ku】─100─【ha】─100─【a】─100─【u/平米】
・1坪 = 3.3058u
・1帖 = 1.62u

4. 量 (容積)  (⇒ページトップ)
時代量 (容積)
令制以前
【斗】─10?─【升】
大宝令制
(702年)
【斛】─10─【斗】─10─【大升】─10─【合】─10─【勺】─10─【撮】
             │ 3
【斛】─10─【斗】─10─【小升】─10─【合】─10─【勺】─10─【撮】
・唐の制度にならい、大小のふたつあり、大升は 0.71/0.85リットル、小升は 0.24/0.28リットル。
和銅の制
(713年)
【大升=令大升】─3─【小升】
平安〜戦国
【斛/石】─10─【斗】─10─【升】─10─【合】─10─【勺】─10─【撮】
・宣旨枡  1升=新京枡0.67升 1.21リットル (1072年制定の公定枡)
・民部省厨枡1升=新京枡0.80升 1.44リットル
・三井寺枡 1升=新京枡0.83升 1.49リットル (山門枡、大津枡)
・古京枡  1升=新京枡0.96升 1.74リットル
太閤検地
・新京枡(1.80リットル)を基準枡と定める。
江戸時代
【石】─10─┬─【斗】─10─【升】─10─【合】─10─【勺】─10─【撮/才】
【俵】─2〜5┘
  1俵の量は地域によって異なる。
  5斗(金沢,津軽),4斗(仙台,米子,姫路),3.5斗(幕府領),3.33斗(柳河,佐賀,秋田),2斗(赤穂)などなど。
・江戸枡  1升=新京枡0.964升 1.74リットル (古京枡、徳川家康が採用)
・新京枡  1升=        1.80リットル (1669年、幕府の基準枡となる)
・甲州枡  1升=新京枡3.0升  5.39/5.41リットル

【石】─10─【才/切】=1立方尺 27.8リットル (和船、積荷)
明治〜昭和
【石】─10─┬─【斗】─10─【升】─10─【合】─10─【勺】─10─【撮/才】
【俵】─ 4─┘
・明治3年、新京枡(1.80リットル)を法定枡と定める。
現代
【kl/立米/竏】─1000─【l/立】─1000─【ml/cc/竓】
・1容積トン = 2832リットル (船舶)

5. 衡 (重さ)  (⇒ページトップ)
時代衡 (重さ)
大宝令制
(702年)
【大斤】─16─【大両】─24─【銖】─100─【黍】 (銀・銅・穀のとき)
        │3
【小斤】─16─【小両】─24─【銖】─100─【黍】 (湯薬のとき)
・唐の制度にならい、大小のふたつあり、大両は 41.9g、小両は 13.9g。

【糸・絇】─1─┬─【斤】 (おそらく小斤)
【綿・屯】─2─┘
平安〜戦国
【斤】─16─【大両】─10─┐
      【貫】─1000─┼─【銭/文目/匁】─10─【分(ふん)】─10─【厘】(一般の重さ)
        ┌─4〜5─┘
   【小両】─┴──4──【分(ぶ)】─6─【銖】  (金・銀の重さ)
・大両は37.5gで、その1/10が1銭(匁)。小両は16.5gで、江戸時代には金貨幣の単位に転化。
・「文目」は15世紀(?)に発生。
 「匁」の文字は16世紀(?)に発生した日本固有の文字で、「銭」と同音の「泉」のくずし文字、
 「文メ」の変化、または「戔」の変化といわれている。
・京目  1小両=4.5匁
・田舎目 1小両=4〜5匁
・1斤は、通常は160匁(これを唐目という)であるが、扱う品物によって異なる。
  80匁(山椒),100匁(紅花),180/230/250匁(薬種),200匁(茶),210匁(沈香),
  220匁(木綿),320匁(硫黄)など。
江戸時代
【貫】─1000─┬─【匁】─10─【分】─10─【厘】 
【斤】─ 160─┤
【両】─ 10─┘
・重さの単位として「両」を使うことは稀。
明治〜昭和
【貫】─1000─┬─【匁】─10─【分】─10─【厘】 
【斤】─ 160─┘
現代
【t/屯】─1000─【kg】─1000─【g/瓦】─1000─【mg】
・1オンス  = 31.1035g (貴金属)
・1カラット = 0.2000g  (宝石)
・1斤    = 600g   (一般)
・1斤    = 350〜400g 法定では340g以上 (食パン)

付. 米の収穫基準  (⇒ページトップ)
時代米の収穫基準
令制以前
・上田1代に穎稲1束(10把)
大宝令制
・上田5歩に穎稲1束(10把)
延喜式
・1段(12.42a)あたりの穎稲の収穫基準
  上 田 50束
  中 田 40束
  下 田 30束
  下々田 15束

<参考>
 穎稲1束─┬─穀10升─┬─黒米(玄米)5升─┬─白米/舂米(精白米)4.5升(約3.5リットル)
      └─藁   └─籾       └─糠
(戦国時代)
  田2町歩 = 収穫米30石 = 年貢銭6貫文 = 軍役1騎
小田原北条氏
・1段あたりの年貢基準
  田 永銭500文
  畑 永銭165文 (150〜200文)
太閤検地
(1589年)
・1段(10.8a)あたりの米の収穫基準(時と所により差異あり)
  上 田 1.5石    上 畠 1.2石 (屋敷地は上畠に同じ)
  中 田 1.3石    中 畠 1.0石
  下 田 1.1石    下 畠 0.8石
  下々田 0.9石    下々畠 0.5石

・関東仕置時の1段あたりの暫定年貢基準
  上 田 永銭200文  上 畠 永銭100文
  中 田 永銭180文  中 畠 永銭 80文
  下 田 永銭150文  下 畠 永銭 50文
江戸幕府
・1段(10.8a)あたりの米の収穫基準
  上 田 1.5石    上 畠 1.1石 (屋敷地は上畠に同じ)
  中 田 1.3石    中 畠 0.9石
  下 田 1.1石    下 畠 0.7石
  下々田 0.9石    下々畠 0.5石
地租改正
(明治6年)
・1反(10.0a)あたりの米の収穫基準
  最 大 1.6石
  最 小 0.8石
現代
(平成19年)
・現代の収穫高
  耕地面積 254万ha
  産出額  1兆9650億円 (10aあたり7.74万円)
  生産量  855.6万トン (10aあたり337Kg=2.4石)

参考文献
  「日本史要覧」、山川出版会、2000
  「日本史資料総覧」、東京書籍、1986
  「日本史総覧T」、新人物往来社、1983
  「岩波日本史辞典」、岩波書店、1999
  「理科年表」、丸善
  その他

2007.9.16