Paranoiac Cafe

●マトリックス・レボリューションズ
 The Matrix Revolutions

2003年(米)カラー138分
監督: アンディ・ウォシャウスキー
  ラリー・ウォシャウスキー
製作: ジョエル・シルバー
製作総指揮: ブルース・バーマン
脚本: アンディ・ウォシャウスキー
  ラリー・ウォシャウスキー
撮影: ビル・ポープ
音楽: ドン・デイヴィス
カンフー・コレオグラファー: ユェン・ウーピン
出演: キアヌ・リーブス  ネオ/トーマス・アンダーソン
  ローレンス・フィッシュバーン  モーフィアス
  キャリー=アン・モス  トリニティ
  ヒューゴー・ウィーヴィング  エージェント・スミス
  ジェイダ・ピンケット=スミス  ナイオビ
  メアリー・アリス  オラクル
  ラサニエル・リーズ  キャプテン・ミフネ
  ランベール・ウィルソン  メロビンジアン
  モニカ・ベルッチ  パーセフォニー
  ハロルド・ペリノー・Jr  リンク
  ハリー・J・レニックス  ロック
  ノーナ・M・ゲイ  ジー
  アンソニー・ウォン  ゴースト
  コリン・チョウ  セラフ
  ヘルムート・バカイティス  アーキテクト
  クレイトン・ワトソン  キッド
  イアン・ブリス  ベイン
  アンソニー・ザーブ  ハーマン評議員

(04/04/03)
素晴らしく駄目。

よもや、三部作の着地がまさかこんなんなるとは
流石にこちらも想像してなかったんですけど。

一作目であれだけどかーんと「マトリックス対人間」という
大風呂敷なテーマを広げておきながら、完結編たる三作目で、なんでそれが
「機械とザイオンの手打ち」って話にすり変わってんだ?

つーか、あのオチだと何ひとつ問題解決してないじゃん。
マトリックスは前のまま(すなわち、人間を食い物にした状態のまま)存在してるし、
ザイオン対機械の図式も、ネオが体を張ってスミスを駆除した結果、
一時的に機械側からの侵攻が止まったとは言え、変わらず残ったままだし。

まあ、後講釈はいくらでもつけられるのでアレですが、この三部作における
二作目以降の腐敗の早さを見るにつけ、
監督であるラリー&アンディの持っていた資質って、新しいものを
自ら生み出すクリエイターのそれではなく、自分たちが
今まで見聞きしたものを組み合わせて商品を生み出す『編集者』の
それだったのだなあ、と思わずにはいられません。

で、この作品、一作目でアイデアとテクノロジーを駆使して、最先端の映像を
生み出したまでは良かったんですが、二作目以降はネタ切れのため、三部作の終わりでは
テクノロジーの進化に見事に追いつき追い越されているため、DVDの特典映像で、
現場のスタッフがしごく真面目に作品に取り組んでいる姿に哀れを感じてしまいました。
その努力は十分評価に値するのですが、出来上がった映像が
あの頭の悪そうなバカ映像ではどうにも救われません。

まあ、一作目の大ヒットで大金を手にした途端、ゼニカネではどうにもならない
「クリエイティブに対するハングリーさ」という奴を、兄弟のどちらも
失ってしまった、というだけの話なのかも知れませんけど
完結編たるDVDの特典映像で、ただの1カットも顔も声も出てこなかったのは
二人とも、自分たちの広げた大風呂敷のたたみ方を知らなかった、という事実を
自ら認めたのでありましょう。きっと。

ピーター・ジャクソンが「指輪物語」三部作で伝説になったのに対して、
ラリー&アンディ・ウォシャウスキー兄弟は「マトリックス」三部作で
映画墓場の住人になったと言っても言い過ぎではありますまい。

合掌。


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