Poisson Distribution(ポアソン分布)


First Release:2003May25


Last Update:2003Jun28


ポアソン分布・ポアソン過程を調べました。また、H.R.=60の観測サイトだとどうなるかを計算しました。


ポアソン分布
特定の事象が起こる確率pはきわめて小さいが、試行回数nが非常に多いためにその事象が何回かは起こるときその生起回数の分布として表れる。
パラメータλのポアソン分布の確率密度関数は
   式1
である。ポアソン分布の平均、分散はともにλである。

ポアソン過程
長さtの時間間隔にk回の偶発事象x(t)=kが発生する確率pk(t)は
   式2
である。つまりパラメータ(λt)のポアソン分布となる。
ポアソン過程に従う確率変数x(t)の平均、2乗平均(分散)はともにλt、標準偏差σ=sqrt(λt)である。
ポアソン過程X(t)の値は、ある事象が時間0からtまでの間に起こる回数や個数を意味することが多い。流星の到来する個数の時間的変化はポアソン過程であると言われている。
他に、ある窓口に到着する客の人数、あるシステムの故障回数、電話交換台にかかってくる電話の数などの時間的変化もポアソン過程で、実情によく合うようである。

到着時間
ポアソン過程{X(t)}において、時刻0から測って、事象が起きる回数ではなく、今度は事象が起きる時間間隔に着目する。
t=0からはかって、n番目の偶発事象が起こるまでの時間の確率密度fn(t)は
   式3
である。
これはガンマ分布の確率密度関数である。平均値はn/λで与えられる。
流星の場合λは単位時間あたりの流星エコー数(例えばH.R.)で、n=1とすると、流星が1つ来てから次の流星が来るまでの時間間隔の平均が1/λで、確率密度関数が上式に従う。

流星観測での具体例
流星エコー数の時間変化がポアソン過程であると仮定すると以下のようになる。
例えばH.R.=60の観測サイトでは、60分毎に平均60個の流星エコーが観測されるが、実際にはばらつき、50個も来なかったり60個以上来る時間帯もありうる。
(日周変化があるので、H.R.=60になる時間帯に着目した場合を考える。)
60分観測して、流星エコー数がN個以下となる確率は下図のようになる。
図1
H.R.=60となる時間帯を毎日観測した場合に、52個以下の確率は17%、68個以上来る確率は14%。
つまり、60±sqrt(60)個の範囲(53〜67個)に入る確率は69%になる。

また、到着時間間隔に着目すると、1時間観測して流星エコー数が平均60個、つまり平均到着時間間隔は60秒である。
でも実際にはばらついていて、60個の流星のうち、間隔が「T秒以下」である個数は下図のようになる。
図2
すなわち、1時間観測して平均60個ある流星のうち、間隔が1秒以下となる個数(期待値)は1個、100秒以下となる個数(期待値)は48個、裏を返して100秒以上となる個数(期待値)は12個。
1秒以下の間隔で流星が観測される確率がこんなに高いことは意外である。fn(t)の式を使って、例えば1分間に5個も6個も立て続けに流星が観測される(いわゆる豆まき現象)確率も計算できる。
皆さんのサイトでは如何でしょうか?
※尚、流星の個数が60個だったら間隔の個数は正しくは59個なのですが、ややこしくなるので丸めて60個にした。

参考文献:小和田正「確率過程とその応用」実教出版



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