2004年12月29日(水)
年内に終わるべき仕事が一段落。あとは掃除や片付けだが、部屋を見ると気の遠くなるような状態。片付けの途中で読みはじめたブレット・ミラノの『ビニール・ジャンキーズ レコード・コレクターという奇妙な人生』(菅野彰子訳、河出書房新社)がおもしろくてしようがない。
有名ミュージシャンや音楽業界人もまじえたアナログ盤コレクターたちから聞いた話をまとめたこのエッセイ集。とりあげられているレコードは、珍しいものばかりでなく、もっとマニアックなコレクターの話は他にもある。しかし読んでいてこの本ほどレコード集めの真実にふれていると感じさせられたことはない。ここに登場するコレクターたちにとって、レコード集めは人生の比喩というより人生そのものなのだ。
「死んだコレクターの妻に呼ばれてピックアップで駆けつけることもある。コレクターは生きていて、結婚だけが最期を迎える場合もある」
「(コレクターには)永久に終わることのない使命がある。つまり、いつでもかならず、まだ手に入れていないものが存在するのだ」
などなど、レコード集めを少しでも体験したことがある人なら、涙と笑いなしでは読めない言葉が次々に出てくる。
ぼくはビニール・ジャンキーではないが、片付けなければならないCDの山を前に途方にくれているときに、こういう本にめぐりあわせてくれたことに神様の采配の妙を感じる。
この本のおかげで聞きたい曲がまた増えてしまった。 |
2004年12月27日(月)
| 岩波書店から刊行予定の世界音楽の本の会議で今年の外出仕事の打ち止め。といっても年内に書かなければならない原稿はまだ少し残っている。 |
2004年12月26日(日)
篠原章さんから送っていただいた『日本ロック雑誌クロニクル』(太田出版)を読む。自分も関わったことのある世界の話なので、読みながら懐かしいようなくすぐったいような気分に襲われた。「壊滅した日本ロック雑誌への鎮魂歌」という帯の言葉に時の流れも感じた。
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この本で主にとりあげられているのは『ミュージック・ライフ』『ニュー・ミュージック・マガジン』『ロッキング・オン』『フォーク・リポート』『宝島』『ロック・マガジン』だ。編集長だった星加ルミ子、中村とうよう、関川誠、阿木譲へのインタビューをまじえ、それぞれの雑誌の歩みを紹介し、果たした役割にふれ、特徴を分析してある。
70年代の前半を『ニューミュージック・マガジン』の編集部で過ごし、他の編集部のことも少しは知っているぼくには、現場の空気はこの本に書かれているよりもうちょっと曖昧だったような記憶があるが、こういう明快な分析は篠原さんのように熱心な読者だった人だからできたのかもしれない。とにかく音楽雑誌に愛情があればこそ生まれた本。 |
2004年12月25日(土)
goo さんのブログ「さすらい日乗」に紹介されていた屋山太郎の『道路公団民営化の内幕 なぜ改革は失敗したのか』(PHP出版)を読みはじめる。

ニュースで聞いていたころは、まいったなあと思っていただけだったが、この本を読むと、役所と議員と閣僚のあまりのひどさに、言葉が消える。著者の意見に同意できないところもあるが、紹介されている例が現実で、政治家にそれを正す能力がないのなら、まじめに税金不払い運動でもしようかという気になる。放送のときは数字や名前をすぐ忘れてしまうが、本だと前のページをひっくり返して確認したりしながら読めるから、こういうときには便利だ。
後藤喜兵衛さんと駅の近くの居酒屋で晩御飯。
2004年12月24日(金)
NHKの担当番組の今年最後の録音。今年最後といっても、すでに来年の放送分。お正月を少しゆっくり休むために、例年いまごろがいちばん忙しい。家に帰ってからも遅れに遅れている雑誌の原稿のため、CDを次々に聞く。CDの山を眺めていると、何倍速かで聞ければなあと思うが、そんな聞き方をして楽しいはずないだろうと、すぐに反省。
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2004年12月21日(火)
下北沢駅に降りるたび、タクシーに乗って「下北」と言ったため、青森県まで連れて行かれたという落語を思い出す。南口に出ると、駅前ビルが新しくなっていた。藤木勇人がひとりゆんたくをやっていた駅前劇場のあのスペースはどんな形にリニューアルされたんだろう。花泥棒で藤井暁さんに中江昌彦さんを紹介。前田陽一さんにはじめてお目にかかる。
2004年12月20日(月)
契約問題がはっきりしないと言われていたのがクリアできたそうなので、『ショーボート・カーニヴァル 1976日比谷野音』と『ブルース・イズ・ア・ライヴ・ジャパン・ツアー1976』のカップリングDVDの解説を書いて、アイドル・ジャパン・レコーズに送る。過去の音源や映像は、アーティストやそれを作った人たちにきちんと敬意を表して復刻するという姿勢が定着してほしい。
2004年12月18日(土)
朝、突然の電話があり、オーディオ・メイカーBOSEの武智正義さんが新しい音響システムのサンプルを持参して来訪。試聴させていただいた。製品名を忘れたが、要するに大型のラジカセのように持ち運びできる一体型のオーディオで、ひとつの箱でBOSEお得意の臨場感のあるホーム・シアター的な音が出せるようになっている。コンパクトだし、聞き位置を選ばないところなど、あれば便利だろうなと思ったが、大音量でじっくりCDやDVDを鑑賞する余裕のないわが家には宝のもちぐされか。いつか買うとしてもかなり先のことになりそうだ。
2004年12月17日(金)
10日締切の遅れていた原稿を送ってほっと一息ついていたら、編集の十時由紀子さんから確かに受け取ったとの電話。ところが話しているうちに、来年3月に締切予定の原稿を書いていたことが判明。うわあ、しまった。かんじんの原稿を月曜日までに書かねば。
朝日美穂の新作『ホリアテロリズム』(朝日蓄音)を聞いた。いつもていねいにアルバムを作る人だ。

シンガー・ソングライター然とした曲からニュー・ウェイヴやファンクやレゲエ。一見簡潔な演奏だが、単純ではない。余白のある音空間や説明しすぎない歌詞に、空想を誘われる楽しさがある。それに、なんといってもすぐに彼女とわかる声がいい。キュートでポップな歌声に年々無理がなくなってきた。「許せない奴」から「砂のリング」へと続くあたりが特に気に入っている。
いまのJ-POPの人気者の中に声を聞いただけで、あ、この人とわかる人はどれだけいるのだろう。誰でもいいような声がヒット・チャートをつまらなくしているんじゃないだろうか。
2004年12月14日(火)
チェコの友人からズザナ・ナヴァロヴァーの訃報を教わった。彼女は80年代からチェコのフォーク・シーンを代表するシンガーとして活躍。日本でも発売されているロマのバンド、ヴィエラ・ビーラー&カリが世に出るのを手伝った。ラテン・アメリカの音楽が好きで、大学ではスペイン語を学び、スペインに滞在していたこともある。最近は注目のシンガー・ソングライター/アコーディオニスト、ラドゥーザのデビュー作のプロデュースを手がけていた。45歳、死因はガンだった。
夜は、栗原憲雄、岡田了、白木哲也、天辰保文さんたちと六本木たか野で歓談。六本木の街はたまに来るたびに怪しさを増しているような気がする。歓談していたわれわれのせいではなく(少しはそれもあるか?)、行き交う人々やにぎやかなお店が。
2004年12月13日(月)
『fROOTS』の2005年2/3月合併号が届いた。

同誌のアルバム2004の上位は次のとおりだ。
ANDREW CRONSHAW
Ochre
LHASA The Living Road
YOUSSOU N'DOUR
Egypt
TINARIWEN Amassakoul
この4枚の順位は、BBCラジオ3の賞と連動しているので、まだ公表されていない。以下、モリ・カンテ、マンデカルー、ラシッド・タハ、ハレド、マーティン・カーシー、リラ・ダウンズと続く。アンドリュー・クロンショーとラーサはぼくには意外だった。前者は入手もしていなかった。
(14日追記) と思っていたら、通販で申し込んでおいたアンドリュー・クロンショーのアルバムが運良く届いた。チターとカヌーンの演奏曲ではじまり、弦楽器や管楽器による物静かな演奏が続く。ナターシャ・アトラスがうたっている曲もあるが、日本でいえばヒーリングと分類されるであろう音楽。
2004年12月9日(木)
片付けものをしながら『岸和田 八木だんじり祭 鳴物十三ケ町』(民の謡)を聞く。大阪府下のお祭の音のドキュメントだが、なんだかわが家の近くでお祭が行われていて、そのざわめきが窓から入って聞こえてくるような気分だ。こういうアルバムをじっくり聞きこむ人がどれだけいるのかわからないが、ときおり耳に入ってくるところを拾い聞きしていると楽しいことは確かだ。

映画でもそうだが、80年代のどこかあたりから、作りこんだ作品より、半ばドキュメンタリーのように感じられる作品にひかれることが多くなってきた。それは、ぼくの個人的な好みの変化ゆえなのか、ものづくりを取り巻く状況の変化ゆえなのか。とにかくこのごろは中途半端に作為を押し付けてくるものは、素直に楽しめない。
2004年12月8日(水)
近所の店から電話があり、予約した有機栽培の材料のお菓子の詰め合わせが、注文殺到して予定日に間に合わないという。不景気な時代にもかかわらず、割高感のあるそういうお菓子に人気が集まるのは、人々の気持ちが少しは変わってきているということなのだろうか。街の商店にはそんなことにはまるで関係のない商品が山と並んでいるが。
2004年12月7日(火)
先週『ミュージック・マガジン』に今年のベスト・アルバムの原稿を送ってからも、何か落としているような気がして、いろんなCDを引っ張り出しては聞いて、一日が終わった。
2004年12月6日(月)
『民謡秘宝紀行』を書いた斎藤完さんが駅まで来てくれたので、てる吉でえびすビールを飲みながら楽しく歓談。はじめて会ったのに、そんな気がしない。あっという間に時が流れ、気がついたら店員さんが早く店じまいして帰りたそうな顔をしている。
2004年12月5日(日)
図書館にスーダンのヌビア系の歌手ハムザ・エルディーンの自伝『ナイルの流れのように』(筑摩書房)があったので借りてきた。アスマハーンの映画『愛と復讐の物語』に出たとか、エリザベス・テイラーの『クレオパトラ』に出たとか、国連総長に直訴して会議場でうたったとか、フォーク・シンガー、サンディ・ブルとのつきあいの話とか、ゴシップ的な面もおもしろいが、彼の生まれたヌビアの村にはウードがなかったので、エジプトに出てから学んでそれをヌビアの音楽に適用していったという話が興味深い。喧嘩に勝って意気揚々と帰ってきたハムザ少年に「つつしみ深い人は、いばらない。正しい人は、暴力をふるわない。これが本当に人間らしい生き方なんだよ」とさとしたおじいさんは素敵な人だったようだ。
2004年12月3日(金)
故障したマビカは修理に2万円以上かかるとのことなので、そのまま引き取って、普通のデジカメに変えることにした。しかし、店頭でどれにするか選びきれず、かわりに炊飯器を買って帰る。夜、ポーランドのネットのCDショップにはじめて注文してみたが、無事届いてくれるだろうか。
2004年12月2日(木)
吉村喜彦さんからいただいた『漁師になろうよ』(小学館)を読みはじめる。

いまは漁師のなり手が減っているそうだが、この本に紹介されているのは、若い元気な人たちで、漁師になる前の前歴はさまざまだ。パチンコ屋の店長として活躍していた人もいる。世界一たくさん魚を食べる日本人だが、自給率は五割ほどしかない。この本を読んでいると、おいしいからといって魚をむやみに食べるのがためらわれてくる。
2004年12月1日(水)
ヨーロッパ各国のワールド・ミュージック関係のラジオDJが作成しているワールド・ミュージック・チャート・ヨーロッパの2004年度のチャートが発表された。以下に20位までを引用しておく。感想としてはティナリウェン、ユッスー、ダーラ・Jあたりは順当なところだろう。2位のラーサが意外。フン・タンは輸入盤が入ってこないのでまだ聞いてないが、ヴェトナム関係では15位に久保田麻琴のブルー・アジアが入っているのがうれしい。(1,5,18のジャケットはDISCLANDのページで見られます)
This annual list of the WMCE is compiled not only from the top ranking
CDs during 2004 but from the all nominations in all 12 months. The full
list will be displayed soon at http://www.wmce.de.
The top 150 of 953 nominated records in 2004
1 AMASSAKOUL Triban Union/Emma
Tinariwen Mali
2 THE LIVING ROAD Warner Jazz
Lhasa Canada
3 EGYPT Nonesuch
Youssou N'Dour Senegal
4 BOOMERANG Wrasse
Daara-J Senegal
5 MANGUSTAO ACT
Huong Thanh Vietnam/France
6 SAVE THE WORLD Wrasse
Enzo Avitabile & Bottari Italy
7 BOWMBOI Tama
Rokia Traore Mali
8 MARES PROFUNDOS Edge Music/Deutsche Grammophon
Virginia Rodrigues Brazil
9 SU Doublemoon
Mercan Dede Turkey/Canada
10 UNA SANGRE Narada
Lila Downs Mexico/USA
11 CHUVA EM PO Zonk
Think of One Belgium/Brazil
12 WHO STOLE THE SKY? Ponderosa
Sainkho Namtchylak Tuva
13 TRUE LOVE V2
Toots & The Maytals Jamaica/various
14 SOUNDS OF OUR LIFE - PART 1 Heaven & Earth
Armenian Navy band Armenia/USA
15 HOTEL VIETNAM King Records
Blue Asia Japan/Malaysia/Vietnam
16 SALT Righteous Baby
Arto Lindsay USA
17 MZANSI MUSIC - YOUNG URBAN SOUTH AFRICA Trikont
V.A. South Africa
18 TEKITOI Wrasse
Rachid Taha Algeria/France
19 BELEZA BELEZA BELEZA Ziriguiboom
Trio Mocoto Brazil
20 THE KING IS AMONG US WAM
Belgian Afro Beat Association Belgium
2004年11月30日(火)
青山の蔦で井上陽水の取材。歌については言うまでもないが、いつ取材しても話の名手だと思う。
2004年11月29日(月)
近所を散歩していたら、家の前の垣根や植木に小さな飾り電球をつけている家がけっこうあった。商店街の街路樹などでクリスマス・セールの時期にピカピカ輝いているような照明の小型版だ。夜に通ることはないので、実際点灯しているのかどうかわからないが、住宅街でこんなことをやる家は昔はめったに見かけなかった。ま、暗い夜道の街灯がわりや、補助照明にはなるのかも。
区内の図書館の本の取り寄せ予約がサイトでできることを知り、数日前に登録して使いはじめた。いちいち図書館まで行かなくても本が探せるのは便利。さっそく予約したら、図書館に行ってカードを提出するときより早く近所の図書館に本が届いた。これからも活用させてもらうことにしよう。
2004年11月27日(土)
渋谷のレコファンに立ち寄って仕事で使うCDを探した後、「国境の南」で行なわれたfBEAT & EL SURの忘年会に顔を出す。たくさんの方にお目にかかり、気持ちよく飲んで帰る。
2004年11月26日(金)
DISCLANDのページにヴェトナムの最新ポップスを紹介してくれている土田真康さんと駅前の喫茶店でよもやま話。
2004年11月25日(木)
11月19日発売の『ローリング・ストーン』誌特別号の“500グレイテスト・ソングズ・オブ・オール・タイム”のトップは、ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」。
「これほどビジネス上のきまりやアーティストの慣例に挑戦して、変えることができた曲は他にはない」(同誌編集者デヴィッド・フリック)とのこと。
意外なようであり、この曲しかないようでもある、というのが、藤井暁さんから数日前にこの結果を教えてもらったときにぼくが最初に抱いた感想。
以下ローリング・ストーンズの「サティスファクション」、ジョン・レノンの「イマジン」、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」、アレサ・フランクリンの「リスペクト」、ピーチ・ボーイズの「グッド・ヴァイブレーション」などが続く。ビートルズは「ヘイ・ジュード」が8位、エルヴィス・プレスリーは「ハウンド・ドッグ」が19位。90年代以降の曲ではニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」の9位が最高位。
90年代以降の曲はともかく、50年代の曲がもっと入るかと思っていたのに意外。選者の世代のせいもあるのだろうか。
2004年11月24日(水)
音楽出版社でジョン・レノンをめぐる座談会の仕事。久しぶりにいろんな人と会えた。佐藤良明さんとは初対面。
ノラ・ジョーンズのDVD『ノラ・ジョーンズ&ハンサム・バンド・ライヴ』を見る。ドリー・パートンとのデュエットや、ギリアン・ウェルチ&デイヴィッド・ロウリングスが参加した「ライフ・イズ・ア・カーニヴァル」が楽しい。

ジャズ・レーベルから登場したことと音楽との微妙なズレのせいで、これまで彼女のことを位置づけしにくい人だと思っていたが、細かな線引きに意味がないことがよくわかった。ノラは70年代でいえば数多くのソングライターに対してリンダ・ロンシュタットが果たしていたような役割を、いまの感覚で演じている。ただしバンドの音楽の幅が柔軟だし広いので、リンダがロック系の曲とは別に急にスタンダードをうたいはじめたときのような落差は、はじめからノラにはない。
2004年11月23日(火)
庭の手入れをしたり、近所の商店街のスーパーの中をうろついたり、CDを聞いたりしているうちに、あっという間に一日が終わる。
はじめて琉球ディスコのCD『リキッド・ディスク』を聞いた。りんけんバンドや上原知子の声がシンプルなテクノにのっかっている。これを聞いた後では、リューキュー・アンダーグラウンドがプログレに感じられる。

2004年11月22日(月)
ECDの『ECDIARY』(レディメイド・インターナショナル)を読みはじめたら、おもしろくて一気に読み終えた。自分の足で立って、自分の頭で考えて、自分の体で行動している毎日が、簡潔な文章でつづられている。

日本でヒップホップに関わっている人が書いた文章でこんなに清々しいむだ肉のない文章を読んだのははじめてだ。社会批評としても秀逸なところがある。2004年の春の日本を記録した文章のアンソロジーを編むとすれば、ぼくはまちがいなくこの日記の一部をその中に含めるだろう。
2004年11月20日(土)
駒込病院に入院中の友人を訪ねた後、渋谷クアトロでジョス・ストーンのライヴ。アメリカ南部のR&Bやレゲエの要素をブレンドしたポップなロックをやる人だ。アルバム『マインド・ボディ&ソウル』では10代とは思えない落ち着いた歌を聞かせる。

喉の調子を崩しているとかで、短いライヴだったが、作りすぎない音楽が気持ちよく聞けた。帰りにツインズよしはしに寄ったら、さいとういんこさんから新宿のMARSでやっている『「ことばと声」のアルティメット・バトル!』のチラシをいただく。
2004年11月19日(金)
ヨドバシカメラにフロッピー・デイスク・ドライブとマビカを持参。ディスク・ドライブはディスクに貼ったラベルがはがれかけて中でひっかかったのが原因で、すぐにピンセットで取り出してもらったが、マビカはメーカーに修理に出すとのこと。それが直るまでしばらくこのサイトの写真の追加更新はお休みに。
2004年11月18日(木)
昨日に続いて、今日はマビカからフロッピー・ディスクが出なくなった。ついてない。
2004年11月17日(水)
フロッピー・ディスク・ドライブからディスクが出てこなくなった。まいった。夜はカリフォルニア・ナイトへ。はじめてお話できた方もたくさん。楽しい夜でした。
2004年11月16日(火)
明日のイベントで配るフライヤーを作ろうと思って、久しぶりにプリンターを使うため、インクを変えたら、途中からカラー印刷ができなくなって、四苦八苦。ぼくのような粗雑な生き物には向かないくらい機械類がデリケートにできすぎている、ということなのか。テレビをたたいたりゆすったりしたら画面がよくなった時代が懐かしい。
2004年11月15日(月)
いろんな人に仕事の電話をして、メールを送って、17日の選曲の準備をしていたら、あっという間に一日が終わってしまった。
ラジオのニュースで10月までのオレオレ詐欺の被害総額が約29億円と言っていたが、はんぱな額ではない。よくまあそんなにたくさんだまされる人がいるものだ。
2004年11月14日(日)
CRT & レココレ主催の「時は流れて イーグルス・ナイト」にシルヴァー・クリケッツとして招かれ、新宿ロフト・プラスワンでおしゃべり。70年代のイーグルスの珍しいライヴ映像をいろいろ見ることができた。個性的な歌手がそろっていて、コーラスもできる彼らのようなグループは、いまはほんとにいなくなったなとあらためて思った。
来てくださったみなさん、どうもありがとうございました。
終わってから楽屋で萩原健太さんから高田みち子さんに紹介される。17日にソニー・ジャズから発売される彼女の『Night
buzz』は素晴らしいアルバム。ヴォーカルはジャズというよりポップ。70年代前半の日本のティン・パン・アレー周辺の音楽を思い出すところもあるが、歌声は21世紀。今年最も印象に残った(メイジャー)デビュー・アルバムのひとつ。

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2004年11月12日(金)
朝、メールをチェックしていたら、フジテレビジョンとフジパシフィック音楽出版が10日、大手音楽出版、シンコーミュージック・エンタテイメントの音楽著作権事業を買収したと発表した、というニュースがあった。買収金額は推定数10億円。フジは約10万曲の著作権を獲得、放送外ビジネスを拡大する、とのこと。
シンコーといえば、60年代初頭に洋楽カヴァー・ポップスのブームを作り、雑誌『ミュージック・ライフ』で一時代を築いた老舗の会社だ。それが後発の放送局系列の会社に買収されたところに、はやりすたりの激しいこの業界での独立系の音楽出版社経営の難しさと悲哀を感じる。
夕方、ユニバーサルで石坂敬一氏に取材。
2004年11月11日(木)
以前の掲示板はメール・アドレスを掲載するタイプだったためか、やたら広告メールばかり増えて困ったので、新しいものに移動。
パリの病院で亡くなったパレスチナのアラファト議長の冥福を祈ろう。
2004年11月10日(水)
ブリジット・バルドーのDVD「ディヴァイン・B.B.」を見る。彼女の出演したテレビ音楽番組のクリップ集。ギターやバンジョーを弾いている場面もある。モノクロ映像からサイケデリックなカラー映像へ。ジャズからロックへ。ゲンズブールなど脇役も多彩。60年代フレンチ・ポップの変化と輝きが見事にとらえられている。

子供のころは、彼女の出演する映画ポスターを見ていただけで大人から叱られた。なぜ叱られるのかも、どこが魅力的なのもかわからなかった。わかっていたら、こわいかもしれない。ではいまは?
こわいほどわかる。
2004年11月9日(火)
「CDジャーナル」の連載を中心に本をまとめることになり、このところ過去の記事を読み返しているが、思うように進まず、ついお茶を飲んだり、CDを聞いたりしてしまう。
新しいホームページのソフトにも少しずつ慣れてきたので、写真を入れはじめることにする。
2004年11月8日(月)
大野修平さんから「わが心のシャンソン そして詩人の魂をめぐって」(平凡社)を送っていただいた。トレネ、モンタン、ピアフ・・・愛着ある歌手15名の思い出深い一曲を選んで書かれた文章。かつてのシャンソンが持っていた詩心が軽やかに伝わってくる。

ぼくが知っている大野さんは、てきぱき仕事をしているか、お酒に酔っ払って愉快な駄洒落を連発しているかのどちらかだったが、それはこのロマンティックな心を隠す都会人の含羞ゆえだったのか。
フランスの音楽についての基本的な紹介は、いまはほんとに少ないので、貴重な出版。もっと若い世代のアーティストについても続編を書いてほしい。
2004年11月7日(日)
発売されたときには気がつかなかったが、ジョイスの「私のカメラがとらえたあなた」(柴まりこ訳、ブルース・インターアクションズ)を最近本屋で見つけた。ミュージシャンならではの視点から現代ブラジルの音楽について書かれた達者なエッセイ集だ。

学生時代の彼女は新聞記者をめざし、実習生として働いていた。そのまま新聞社にいたら、きっと腕ききの記者として活躍していただろう。まえがきにあたる「バイオグラフィー」の章など、メロディをつければそのまま歌になりそうだ。しかし結局彼女は取材される側に回った。おかけでわれわれは彼女の歌声を楽しめる、というわけだ。
本の中にこんな言葉が出でくる。
「清廉な選挙が可能になるまで長い年月がかかることだろう。その日が来るまで私は投票したふりをし、あなたは当選したふりをする。そして我々は民主主義の中で生きているふりをするのだ」
これは彼女の祖国ブラジルについての記述だ。ブラジルでは何が起こっても不思議ではない。なにしろかつてエルメート・パスコアールの説明し難い演奏曲に軍事政権が検閲でダメを出したくらいの国だから。しかし何でもありのブラジルもさすがにこの言葉をひとりじめにはできないみたいだ。つい最近大統領選挙があった国はどうか・・・。その国の軍隊はいまはあちこちの国を爆撃して「民主的」な選挙の重要性を説いているが。
2004年11月5日(金)
近所に建設中の29階建のマンションのチラシが郵便受に入っていた。世田谷区では今年6月に住居系の用途地域では30メートル以上の建物は新たに認められなくなった。ということはいま建設中のマンションは将来の建て替えのとき、いまの容積や高さを確保できないだろう。チラシのキャッチ・コピーは「これ以上、望めない」「建築が不可能となった、29階からの雄大な眺め」だけど、将来建て替えできないマンションを買う人がいるのかなあ。それとも何百年ももたせるつもり?。
ホワイトハウスにファルージャの爆撃を中止しろというメールを送ったら、自動的に発送される返事のメールが来た。「大統領は多量のメールを受け取るので、個人的にはお返事できません」という文面が笑える。ちなみにメールを送って返事がもらいたいときはこちらです。president@whitehouse.gov
2004年11月4日(木)
アメリカの大統領選挙でブッシュが再選された。ケリーが勝っても似たようなものかもしれないが、うれしい結果ではない。うそをついて平気な男を選んだつけがどういう形で回ってくるのかと思うとこわい。
ブルーグラスの専門誌「ムーンシャイナー」11月号に「ブルーグラスとアメリカ大統領選挙」という記事が載っている。映画「オー・ブラザー」の地味なサントラ盤が7百万枚以上売れたことを枕にしたその記事には、ブルーグラス・ファンにはそのほかの人より、保守的な人もリベラルな人も多いというという統計が紹介されていた。なるほどなあ。
60年代後半から70年代前半にかけてのころ、ぼくはカントリーやブルーグラスには保守的な印象を持っていた。マッチョにヴェトナム戦争翼賛の歌をうたっている人もいたから。それと、ぼくがよく聞いていた長髪のカントリー・ロックとのつながりが、どうにもよくわからなかった。1昨年、チェコのブルーグラス・バンド、ティーグラスのイジー・プローチェクに取材したとき、共産党政権下ではブルーグラスは解放的な気分の味わえる音楽だったと彼は言っていた。ニュー・グラス・リヴアイヴァルなどを例にあげて。
「ムーンシャイナー」の記事には、ユダヤ系のアーティストが多いので、ブルーグラスはかつてはカントリー界から無視されたこともあったということなども教えられた。そういえばビル・モンローは自分の曲をロックンロールにアレンジしたエルヴィス・プレスリーを最初から認めていたのだった。
あるジャンルにどんなイメージがつきまとっていようと、アーティストを十把一からげに見てはだめ、ということをあらためて肝に銘じておこう。
2004年11月3日(水)
文化庁のサイトで著作権法施行令の改正に関して9月30日から10月13日まで受けつけていたパブリック・コメントの結果が発表された。文化庁提案の4年の輸入禁止期間が、パブリック・コメント募集後も修正されなったことなどについて説明されている。残念な結果と言うしかないが、これからも状況を見守り続けることにしよう。追記:この問題については万来堂日記がとても参照になります。
久保田真琴さんから送ってもらったブラジル北東部ペルナンブーコの音楽を聞く。世の中には知らない素敵な音楽がいっぱいあるんだなあと、あらためて思う。
2004年11月2日(火)
参加型音楽配信コミュニティ『recommuni』に加入して、しばらく時間の余裕がなかったが、今日はじめて新川忠の「恋の終り」をダウンロードして聞いてみた。
BBさんが次のようなすいせん文を寄せている。
<新川忠の2004年録音の新曲です。現在、レコミュニでのみ聞くことができます。デビュー作「SWEET
HEREAFTER」のオールドタイミーな作風から一変して、ここではエレクトリック・ギターをメインにした、メランコリックなサウンドが奏でられています。とりわけ、この曲はヴィンセント・ギャロに強い影響を受けてもいるようです。しかし、しっとりした日本語の歌はやはり新川忠らしい。この1曲で、僕も彼の才能を再認識しました。>
ダウンロードは思ったより簡単だった。これは便利かもしれない。音楽は、たしかに、押し付けがましくない、静かないい曲だ。
2004年11月1日(月)
ぶん おおぬき たえこ、え さかいおさむによる絵本「金のまきば」が送られてきた。昨年9月のNHKみんなのうたに使われた同名の歌をもとにした絵本。イノシシが平凡な毎日の中で見失っているものに気づくという物語。天目茶碗のような色彩がきれい。みんなのうたのDVDもついている。
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