世代会計入門/Generational Accounting





はじめに
   世代会計の説明に入る前に、なぜ、世代会計の考え方が重要になってきていると考えているかと言うと、日本経済が低成長もしくはゼロ成長時代に突入したということが挙げられます。以前のような右肩上がりの経済成長が実現できなくなると、どうしても分配の問題がクローズアップされてしまいます。つまり、右肩上がりの時代には、放っておいてもパイがどんどん大きくなっていったわけですから、国民の多くがそのパイの配分に与かることができました。しかし、低成長の時代はそうではありません。誰かの分け前を増やすには誰かの取り分を減らすしかありません。すなわち、日本全体でゼロサムゲームを行っていることになるわけで、格差問題が最近クローズアップされてきた所以です。ただし、いまマスコミ等で盛んに取り上げられているのはワーキングプアーなどの「貧困」が主ですが、実際には政府の経済活動を通じてこれからお話しするような「世代間の格差」も深刻な状況となっているのです。

世代会計とは?
    世代会計とは、現在の財政や社会保障等を中心とする政府の支出・収入構造と、今後実施されることが明らかにされている政策(例えば、年金支給年齢の引き上げ、医療保険の自己負担率引き上げなど)を、前提とした場合、どの世代が得をしどの世代が損をするのか、定量的に評価する枠組みで、1991年に Auerbach,Gokhale and Kotlikoff が"Generational Accounts: A Meaningful Alternative to Deficit Accounting" Tax Policy and the Economy で提唱したものです。Kotlikoff たちは、伝統的な「政府財政赤字」概念に対して、新古典派経済学の視点から新たな枠組みを提示しました。

    もう少し具体的に言うと、世代会計とは、現役世代や将来世代の負担を前提として成り立っている公的年金制度や医療制度等の政府の経済活動を世代間の損得勘定から評価するための手法であると言えます。

    すなわち、世代会計の根本には、政府の異時点間の予算制約式があり、無限の将来において政府を清算する場合(もしくは、政府が破産しないで永遠に存続できるとした場合)、将来世代の債権もしくは債務額がいくらになるかを現時点の金額で評価するものです。

 そのため、政府の異時点間の予算制約式、つまり、政府の支出・収入を、政府からサービスを受け取り、政府活動に伴う経費の負担を行う個人の側から再解釈することで、個人と政府の間の受益・負担関係を明らかにするものです。

 具体的には、税・社会保険料等は政府が個人から徴収するものですから負担(burden)、年金・医療等の給付(移転支出)は個人が政府から受け取るものですから受益(benefit)となります。
    
 この負担から受益を引いたものを純負担額(世代勘定)であり、それを年齢別に推計したものが世代会計です。

世代会計の留意点
   実際の世代会計を解釈する上で、注意しないといけないことが大まかに言うと4点あります。

(1)通常の世代会計では、推計時点ですでに生まれている世代にとっては、残りの生涯の期間における「負担」「受益」のみがカウントされるという点に留意する必要があります。つまり、生涯純負担が計算できるのは、推計時点で生まれたばかりの世代(新生児世代)とまだ生まれていない将来世代だけであり、この二世代の世代勘定のみ直接比較できるのです。
 
したがって、すべての世代の世代勘定を比較するには、過去分の受益負担を推計する必要があります。こうした過去分の受益負担を含めて各世代の世代勘定を計算し、生涯所得(賃金収入、年金収入等をすべて含んだ所得概念)に対する比率である生涯純税負担率という概念が現在では(新生児世代と将来世代の比較しかできない世代会計より)より重視されています。
 なお、この生涯純負担率の推計については、「世代別の受益と負担 〜社会保障制度を反映した世代会計モデルによる分析〜」内閣府経済社会総合研究所ESRI Discussion Paper series No.217をご覧下さい《もしくは、このページの真ん中辺りにある
過去分の受益・負担を含んだ世代会計をご覧ください》【下にある世代間格差の政治経済学もご覧ください

(2)政府支出のうち、なにを政府から個人への「移転(transfer)」と考えるかで、世代会計の大きさが違ってきます。ちなみに、わが国の世代会計の試算(特に、内閣府の試算)では、「教育支出」や「社会資本ストックからの便益」を「移転=受益」として含む場合があります。

(3)世代会計分析はいわゆる「部分均衡分析」で、「一般均衡効果」については捨象しています。つまり、増税などある政策の変化は、本来であれば、家計や企業の行動を変化させるので、経済状況(経済成長率や利子率)も影響を受けるのですが、世代会計では、簡単化のため、政策の変化が家計や企業、マクロ経済に与える影響を無視して考えます。

(4)世代会計では、世代間の格差については論じることができますが、世代内の格差については、論じることができません。つまり、政府の債務を「誰が」払うのかという問題に答えるためには、「どの世代が」払うのかだけでなく、「その世代の誰が」払うのかについても考えなければなりませんが、データの制約もあり、今のところ、世代内再分配までは踏み込めてはいません。

世代会計の基本方程式
世代会計について、次の簡略化した例で見てみましょう。

まず、政府支出 G は、その受益が特定の世代に帰着する「移転給付 B 」と、特定の世代には帰着しない「政府消費支出 C 」とに分けられるとします。政府収入である税や社会保障負担等の負担 T はすべて特定の世代に帰着できるものとします。また、政府は純債務 D を持っているとします。

このとき、政府の異時点間の予算制約式は

G+D=T・・・(1)と書けます。

次に、世代を時間で2つに区分し、現在すでに存在している世代を「現在世代 NP」、まだ生まれておらずこれから生まれてくる世代を「将来世代 NF 」とします。

現在世代の移転給付を BP、租税等負担を TP、将来世代の移転給付を BF、租税等負担を TF とすると、先の(1)式は、

BP+BF+C+D=TP+TF・・・(2)

となります。

この(2)式を現在世代と将来世代の受益と負担に注目して純負担の観点から書き換えると、

(TP-BP)+(TF-BF)=C+D・・・(3)

とできます。

ここで、Ti-Bi(i=P,F)は負担から受益を引いたものなので第i世代の生涯純負担額もしくは世代勘定と言います。

このとき、現在世代の世代勘定を GAP、将来世代の世代勘定を GAF とすると、結局、政府の異時点間の予算制約式(1)式から、各世代の受益と負担の観点から書き換えると、

世代会計の基本方程式   GAP+GAF=C+D・・・(4)

が得られることが分かります。

言い換えると、世代会計の基本方程式は、

現在世代の世代勘定+将来世代の世代勘定=特定の世代に帰着しない政府消費+政府純債務・・・(4’)

となります。 したがって(4’)式をさらに変形した下式から、政府の異時点間の予算制約式が維持されるとする場合(つまり、政府が将来時点においても破綻しないとする場合)、現在世代の負担を軽くすると将来世代の負担が重くなり、現在世代の負担を重くすると将来世代の負担が軽くなる 、ことが分かります。

将来世代の世代勘定 = 特定の世代に帰着しない政府消費 + 政府純債務−現在世代の世代勘定(GAF=C+D-GAP)


さらに、特定の世代には帰着しない「政府消費支出 C 」が少ないほど、つまり、受益にカウントできる部分が多ければ多いほど、各世代の世代勘定が改善することも分かります。

つまり、現実の政府活動から派生する受益と負担の関係にはゼロサムゲーム的な状況があること、あるいは 政策変更には必ず世代間における利害対立がともなうことが明らかになります。

また、わが国は、他のOECD諸国と比べても、租税負担率が低く(例えば、財務省 OECD諸国の租税負担率)、その結果公債依存度(図_公債依存度の推移)や政府債務残高(図_政府債務残高の国際比較)が大きくなっています。
世代会計の基本方程式(4)式から明らかなように、このような状況は、現在の政府活動にかかる経費を将来世代に付け回していることになります(現在世代のフリーライド)。
さらに、高齢になるほどより手厚い現在の日本の社会保障構造を維持したまま、少子化が進行しすると、少ない人数でよりコストの大きな多くの高齢者の面倒を見なければならなくなるため、将来世代の一人当たりの純負担額が大きくなってしまいます。

世代間公平原則
世代会計の生みの親であるKotlikoffは世代会計の推計時点に生まれた新生児世代と将来世代の世代勘定が一致するとき、
世代間の公平性が保たれた政策(generational policy)、としています。

このように、世代会計の問題意識あるいはそれから導き出される世代間の公平性が保たれた政策は、生まれた年が異なるだけで政府との取引(社会保障、租税等)において、大幅に損をする世代や得をする世代があってもいいのか?、というものであると言えます(さらに、わが国では、終身雇用制度、年功序列賃金等の日本型雇用も若い世代の負担を大きくしていると言えます)。

世代会計の推計
本試算はデータの更新などで修正される場合が(よく)あります
いよいよ実際に2005年現在のわが国の世代会計を推計してみましょう。推計に使用するデータは、内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部が毎年作成・公表している『国民経済計算年報』の最新版(平成22年)を用いています(平成23年3月8日現在)。

2005年現在のわが国の世代会計                  (単位:千円)
世代会計 受益 負担
0 16,796
14,519 31,316
5 19,420 15,332 34,752
10 22,011 16,669 38,679
15 24,734 18,288 43,022
20 27,445 20,001 47,446
25 27,119 20,691 47,810
30 25,729 21,446 47,175
35 23,539 22,381 45,620
40 20,015 23,474 43,489
45 14,588 24,657 39,245
50 7,290 26,200 33,490
55 -1,147 28,185 27,038
60 -10,753 31,111 20,358
65 -15,728 31,735 16,007
70 -15,440 28,536 13,096
75 -13,067 23,805 10,737
80 -10,605 19,034 8,429
85 -7,828 14,139 6,311
90 -4,523 8,815 4,292
将来世代 105,586
世代間不均衡(%) 528.6

推計結果から、将来世代と2005年に生まれたばかりの新生児世代との格差は6倍以上に及んでいることが分かります。


世代間格差の国際比較
わが国を含む先進国では、医療や年金を通じて若い世代から高齢世代への資源の再分配が行われていますが、わが国の世代間格差は諸外国と比較した場合、どの程度大きいといえるのでしょうか?

世代間不均衡の国際比較(1995年世代会計)
国名 世代間不均衡(%) 国名 世代間不均衡(%)
アメリカ 51.1 ニュージーランド -3.4
ドイツ 92.0 フランス 47.1
イタリア 131.8 ノルウェー 63.2
カナダ 0.0 ポルトガル 59.7
タイ -88.0 スウェーデン -22.2
オーストラリア 32.2 アルゼンチン 58.6
デンマーク 46.9 ベルギー 58.0
オランダ 76.0 ブラジル 88.8
日本 521.9

(出典) Auerbach, Kotlikoff and Leibfritz Generational accounting around the world 1999 The University of Chicago Press
Note: 日本の世代間不均衡は島澤・山下『孫は祖父より1億円損をする』2009年 朝日新書で使用されている推計の改訂版Auerbach, Kotlikoff and Leibfritz (1999) では169.3%。

上の表からも明らかなように、推計年次がやや古く、必ずしも現状を的確に表している訳ではないことに留意する必要がありますが、わが国の世代間不均衡は、諸外国と比較しても群を抜いて大きいことが分かります。つまり、わが国は、諸外国にはまったく例のない異常なまでの大きさで将来世代への付け回しがなされている国であると言えるのです。

なお、上記表から国際間で見ると、世代間不均衡の大きさがマチマチであることが分かります。こうした不均衡のアンバランスをもたらす要因を分析した研究としてEschker 2003 "The Characteristics of Countries with Generational Account Imbalances" Journal of Comparative Policy Analysis vol.5 No.1 pp.39-57があり、彼は、(1)高齢者人口、(2)所得格差、(3)一人当たり所得成長率、(4)最大政党の獲得投票数の減少を挙げています。ちなみに、この研究では、日本は異常値として処理されています。

シルバー・ポリティクス
例えば、現在、消えた年金や後期高齢者医療制度が政治問題化していますが、2005年に生まれたばかりの世代と将来世代の負担の差は、現在の価値に直して1億円以上ある(1億円以上損をしている)わけですから、将来世代にとっては、純受益世代が消えた年金(ぐらいの金額のこと)で大騒ぎするのだったら、自分たちの負担削減についてももっとまじめに議論してくれ!となるでしょう。
しかし、わが国では、有権者の高齢化が進んでいるため(頭数だけではなく実際に投票に行く人数も)、高齢者に不利な政策は採用されない傾向が今後も続いていくと思われます


※ 小島明日本経済研究センター特別顧問のコラム「シルバー・デモクラシーと若者の悲哀
    
日本経済新聞  「風見鶏 シルバー民主主義の重み」 2008年6月1日
    
「高齢者医療で露呈シルバー民主主義の危うさ」WEDGE 8月号
    杉浦哲郎みずほ総合研究所チーフエコノミスト 「高齢者主権がもたらすバイアス
    
内田満・岩渕勝好『エイジングの政治学』早稲田大学出版部 1999年

第45回衆議院選挙(2009年8月)における平均年齢など
日本人 投票者
平均年齢 43.5歳 53.6歳
中位年齢 44.2歳 54.5歳


全投票者に占める年齢別投票者の割合(%)
年齢階級  割合  累積 
20-24 4.27
4.27
25-29 5.19
9.47
30-34 7.04
16.50
35-39 8.66
25.17
40-44 8.13
33.30
45-49 7.92
41.22
50-54 8.27
49.50
55-59 9.99
59.49
60-64 10.69
70.18
65-69 9.73
79.91
70-74 7.86
87.77
75-79 6.17
93.94
80+ 6.06 100.00
100.00

上の2つの表から、(1)投票者の平均年齢と中位年齢は50歳を越えていること、(2)すでに実際の投票者に占めるいわゆる団塊の世代以上の人々の割合は半分近くに達していること、などが分かります。
つまり、いまの選挙制度を前提とすると、そう遠くない将来に、
老人の、老人による、老人のための政治が実現してしまうことになってしまうでしょう。

こうした問題の解決策として、井堀利宏東京大学大学院経済学研究科教授が提案しているのが、
年齢別選挙区の導入です
。 井堀先生の提案によれば、20歳代・30歳代を青年区、40歳代・50歳代を中年区、60歳以上を老年区に分け、それぞれの有権者数に応じて代表を選出することになります。

井堀利宏・土居丈朗 『日本政治の経済分析』 木鐸社 1998年
    
井堀利宏経済学で読み解く日本の政治』 東洋経済新報社 1999年

もう一つの解決策は、著名な人口学者Paul Demenyが1986年に提案した投票制度です。彼は、子どもの権利(投票権)を親に行使させることで、意思決定に参画することなく負担だけを負わされている子供世代の権利保護を主張しています。こうしたドゥメーイン投票制度の理論的な裏付けに取り組んだ研究に関しては、Oguro, Shimasawa, Aoki and Oshio(2010)を御覧ください。

また、実際の年齢と平均余命の差に応じて票数を付与する投票制度も提唱されています。つまり、例えば、現在20歳の男性の平均余命は厚労省の簡易生命表によれば60.04年なので60票を与えるというものです。こうした投票制度によって若者の声は政治の場に届くのでしょうか? 一定の仮定のもと計算した結果が下記のグラフです。
試算結果によれば、これまで通りの一人一票方式のもとでは40歳未満の全有権者に占める割合は31%に過ぎませんが、平均余命に応じて票数を付与する方式では54.3%にまで増加し、過半数を超えることとなります。確かに、若者の声を政治の場に届けることはできそうです。

図 一人一票方式                           図 平均余命方式


選挙や政治を経済学的に分析した専門書としては以下が代表的です。
Persson and Tabellini Political Economics: Explaining Economic Policy The MIT Press
Drazen Political Economy in Macroeconomics Princeton Univesity Press
ブライアン・カプラン『選挙の経済学 投票者はなぜ愚策を選ぶのか』日経BP社
ウィリアム・バウンドストーン『選挙のパラドクス―なぜあの人が選ばれるのか?』青土社
Paul Demeny 「人口減少と世代間格差(上)」 日本経済新聞経済教室 2011年3月11日
Oguro,K., M.Shimasawa, R.Aoki and T.Oshio, 2010. “Demographic Change, Intergenerational Altruism, and Fiscal Policy−A Political Economy Approach−”, Center for Intergenerational Studies, Institute of Economic Research, Hitotsubashi University, Discussion Paper Series No.493

過去分の受益・負担を含んだ世代会計
上で見た世代会計では、留意点にもあるように、現在世代が過去に負担し、あるいは享受してきた便益がカウントされていませんでした。したがって、高齢になればなるほど純受益額が大きくなることはある意味当たり前であると言えます。この点がこれまでの世代会計の大きな欠点でありました。
そこで、私も参加した内閣府の研究では、現在世代の過去分の受益・負担を計測し、文字通り生涯にわたる世代会計試算を行いました【内閣府経済社会総合研究所ESRI Discussion Paper series No.217世代別の受益と負担 〜社会保障制度を反映した世代会計モデルによる分析〜】。以下では、その試算結果を引用しつつ、過去分の受益・負担を含まない世代会計がどのように修正されるのか(あるいは修正されないのか)、について見てみましょう。

まず、下表をご覧ください。

(出典)世代別の受益と負担 p.46

同表を見ると、過去分の受益・負担を含まない世代会計とは異なり、50歳から60歳までの生涯純負担が20歳から45歳までのそれと比べて大きくなっていることがわかります。
このことから、実際には、いわゆる団塊の世代とその上下の世代が一番損をしている世代であり、若者こそもっと負担せよ!と言えるのでしょうか?
残念ながら、答えはノーです。その理由を見る前に一つだけ生涯純負担を水準(つまり金額)で見る問題点を指摘しておきます。
現在のわが国では所得水準が高いほど所得税率や保険料率が高くなる累進構造となっていますし、所得水準が高いほど消費水準も高くなります。したがって、所得水準が高いほど、税および保険料負担は大きくなります。
こうしたことを念頭に、上表の生涯所得の欄を見てみましょう。これによると、50歳以上の世代でおおむね現時点の価値に直して生涯所得が3億円以上あるのに対し、それ以下の世代では2億円台であることが分かります。つまり、高齢者ほど高い所得を得、若い世代ほど所得が低くなっています。所得水準の差が、生涯純負担額の違いに反映されていると言えます。
そこで、所得水準の違いが生涯純負担に悪影響を与えないように、所得のうちどれだけの割合を負担に回しているか、で生涯純負担を評価するのが一般的となっていて、これが生涯純(税)負担率という指標です。
生涯純負担率は、上表では一番右の列にあります。これを見ると、60歳以上はそれより若い世代より小さくなっており、特に25歳以下の世代では他のどの世代よりも生涯純負担率が大きくなっていることが分かります。さらに、30歳から55歳までの世代ではほぼ横ばいとなっており、この世代の負担が小さそうです。ということは、これらの世代とそれ以上の世代に重課税すればよいのでしょうか(あまり学問的ではないかもしれませんが、戦争を経験した(戦前・戦中)世代の負担はある程度軽くても構わないと個人的には考えています)?
ここからが本題です。現在、政府債務残高は天文学的な数字になっており、このまま推移すれば政府財政はいずれ破綻してしまいます。破綻を避けるには、当然、いずれかの時点で増税することになるのですが、消費税率の引き上げが有力視されています。世代会計の試算の大前提として、現在ハッキリと予定されている増税や保険料引き上げ、給付のカットなどは試算に盛り込むことができるのですが、逆に言えば、現時点つまり推計時点で明らかになっていない政策変更は試算に盛り込むことはできません。つまり、将来時点の増税は不可避ではあるものの、現時点ではいつ、どの程度増税されるのかが示されていないため、われわれが目にする世代会計の試算にはそれが盛り込まれていないのです。ですから、世代会計の試算はあくまでも、現時点の政策が維持されれば、世代間格差はこうなります、ということしか示していないのです。

そこで、現状のまま赤字を垂れ流し続けると想定するよりも、いずれかの時点で増税があると考えるほうが自然ですので、現時点では時期や規模が不明なものの、増税が行われると仮定した場合、各世代の純負担はどのように変化するでしょうか? 下図をご覧ください。

同図から明らかなように、将来増税が行われれば(繰り返しますが、その方があり得るシナリオです)、例外なく若い世代ほど負担が大きくなることになります。


(出典)世代別の受益と負担 p.37

つまり、政策が現行のまま推移すると想定する世代会計の試算では、団塊の世代の負担が大きくなって見えるのですが、これは見せかけに過ぎず、より蓋然性の高い増税を織り込んだシナリオでは、若い世代ほどより大きな負担を背負わされていると結論できるのです。
高齢者ほど恵まれている、ということになるでしょう。

ただし、もっとも過酷な負担を負わされているのは、将来世代であることにはまったく変わりありません。

しかも、例のシルバーポリティクスです。圧倒的な政治的パワーを有する高齢者世代は、自分たちが生きている間は増税させないかもしれませんし、増税を許容するとしても自分たちに被害が及ばない方法、たとえば、消費税率の引き上げではなく、所得税率の引き上げを主張するかもしれません。いずれの場合でも、若い世代ほど大きな負担を背負わされることになってしまいます。


世代間格差の政治経済学
これまで、現在世代の過去分の受益負担を考慮した世代会計、いわゆる「生涯純税負担率」を見てきましたが、
世代別の給付・負担バランスを見る上では重要かもしれませんが、高齢者の現在の政治過程への影響を考える上ではさして重要ではありません。なぜなら、過去に支払った負担や受け取った給付はそれがどの程度の大きさであったとしても今となってはどうすることもできないことを認識しているからです。つまり、現在世代にとっては過去分の受給負担は「サンクコスト」として認識されるのです。
要するに、ある程度の年齢以上(年金をすでに受け取っているかもうすぐ受け取る世代)にとっては、過去の受益・負担ことは忘れて、これから得られる受益をなるべく大きくし、負担を可能な限り小さくすることが最適な行動ということになる。つまり、政治力を行使することでそれを実現していくのである(シルバー・デモクラシー;Browning1975参照)。
この場合、全生涯を通して最適化を行うのは若者世代だけということになる。彼ら/彼女らは政治的な決定により過度な負担を負わされる結果となる。

しかし、下で見るように日本の公的年金制度は若くなるほど不利化していきますが、世代が下るに連れ不利になっていく年金制度は持続可能なのでしょうか。例えば、Cooley and Soares(1996)、Conesa and Krueger(1999)、Cooley and Soares(1999)によれば、現在の負担者は自分たちの次の世代も年金の負担をしてくれるものと確信できる場合においてのみ負担を行うとしている(「
暗黙の契約」)。つまり、制度(の持続可能性)への信頼があって初めて公的年金制度が維持できるわけである。逆に言えば、少子高齢化が進行し従来とはすっかり環境が変わっても抜本的な制度改革が行われない場合は、本来負担しなければならない者たちはその義務を放棄する、もしくは負担が見合う水準まで給付を削減する行動に出る。このとき、上の結論とは異なり、少子高齢化の進行により高齢世代の給付(受益)が削減される結果となる。
現在のわが国では、国民年金の未納が増加してきている。これは、将来の持続可能性のなさを見通した合理的な行動であるとも解釈できる。



年金負担・給付の世代間格差

厚生労働省は、5年毎に国民年金と厚生年金の財政に関する見通しを公表しています(財政検証)。
この『平成21年 財政検証』を見ると、下表から明らかなように、年金負担・給付(あるいはその比率)において厳然として世代間格差が存在していること分かります。もっとも、厚生労働省は、どの世代でも見ても負担額以上に給付を受けられるので、世代間の不公平性や制度の持続可能性に関する懸念は存在しないという見方を補強する材料として使用していますが。

世代別の年金給付倍率
   70歳  60歳   50歳   40歳   30歳   20歳   10歳   0歳
負担額   900万円  1,200万円  1,800万円 2,400万円  3,000万円  3,600万円  4,200万円  4,900万円 
給付額   5,600万円 4,700万円  5,100万円  5,900万円  7,000万円   8,300万円  9,700万円  11,200万円
倍率  6.5  3.9  2.9  2.5  2.3  2.3  2.3  2.3 

注 各世代は2005年時点の年齢

(参考) 平成16年財政再計算結果における世代別の年金給付倍率
   70歳  60歳   50歳   40歳   30歳   20歳   10歳   0歳
負担額   680万円  1,200万円  1,900万円 2,800万円  3,900万円  5,100万円  6,500万円  8,000万円 
給付額   4,400万円 4,500万円  5,600万円  7,600万円  9,600万円   12,000万円  14,900万円  18,300万円
倍率  6.4  3.8  3.0  2.7  2.4  2.3  2.3  2.3 


見方を変えれば、厚生労働省も公的年金における世代間格差を認めているとも言えるでしょう。その上で、同報告書を読むと、厚生労働省がいかに現在の公的年金制度を正当化するかということに汲々としているかが分かります。

ただし、上の年金倍率は、自己負担分だけをカウントしており、事業所負担分を無視していますので、経済学的には不完全な数値となっています。
そこで、事業所負担分は本来であれば賃金に上乗せされて本人に支払われたはずだという経済学的な考え方に立って負担額を計算し直して給付負担倍率を計算し直すと、下表の通りです。

世代別の年金給付倍率(事業所負担分含む)
   70歳  60歳   50歳   40歳   30歳   20歳   10歳   0歳
負担額  1,800万円  2,400万円  3,600万円 4,800万円 6,000万円 7,200万円 8,400万円 9,800万円
給付額   5,600万円 4,700万円  5,100万円  5,900万円  7,000万円   8,300万円  9,700万円  11,200万円
倍率  3.25  1.95  1.45  1.25  1.15  1.15  1.15  1.15 

注 各世代は2005年時点の年齢

この場合、若い世代ではかろうじて1倍を超える結果となります。

こうした年金給付率格差問題に対して、「もし高度成長期に、高額の保険料を国民に課していたなら経済成長は難しかった可能性もある。世代間の損得を論じるのではなく、高齢化に伴う年金財政の負担を各世代でどう共有すべきかを考えるべきだ」という反論があります。例えば、駒村康平『大貧困社会』角川SSC新書 2009年。
私は、後半に関しては全く同感ですが、前半部分に関しては同意できません。
なぜなら、戦後の公的年金制度の創設期・拡充期に相応の負担を現在の高齢者に課した結果、その当時高い成長は実現できなかった可能性があるとしても、逆に、現在、現役世代の負担が軽減されるためいまより高い成長率を謳歌している可能性があると言えるからです。
もう一つ、厚労省や厚労省応援団が見落としているのは、払った以上に貰えるということは、誰かがその差額を負担しているという、まさに世代会計が明らかにしてきた視点です。世代会計によれば、それは「目に見えない債務」としてより若い世代や将来世代の負担としてツケ回されていることになり、その点をどう解決するのかこそが年金問題ひいては世代間格差を是正する上で欠かすことができない視点なのです。
したがって、『「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った? ~世界一わかりやすい経済の本~(扶桑社新書)で年金問題を国民年金の未納問題に矮小化し、「年金を貰えないのは未納者だけ。」「払っている人は払った以上に貰えるから大丈夫。」などと厚労省の主張を垂れ流すだけの細野真宏氏には、現行の公的年金制度が生み出す「目に見えない債務」や「若い世代の(加重な)負担」をどう考えているのか聞いてみたいものです(そもそも、年金未納者は、将来年金を貰えないので、その多くは生活保護受給者とならざるを得ず、結局、若い世代が税金で負担することになります。年金制度だけが維持されれば細野氏はそれでよいという立場、つまり若い世代の負担がどうなろうと知ったことではないということなのでしょう)。
これと全く同じ路線が、いまや年金問題に関しては厚労省の宣伝部門に成り下がった週刊東洋経済です。詳しくは、週刊東洋経済10月31日号をご覧ください。


雇用・賃金面での世代間格差
『平成17年度 経済財政白書』によれば、雇用・賃金面でも世代間格差が大きいことが指摘されています。
つまり、同白書によれば、
(1)いわゆる「団塊の世代」は、企業の人件費負担の押し上げ要因として働いてきた、
(2)1990年以降少なくとも2000年代初頭まで、労働分配率を0.2〜0.9%ポイント押し上げてきた、
(3)こうした団塊の世代を中心とする高年齢雇用者の重い賃金負担が、90年代後半以降の若年層の雇用を減少させた、
(4)高齢雇用者比率と若年雇用者比率の間には負の相関関係が存在し、高齢雇用者比率が高ければ、新規学卒者等若年雇用者の採用が抑制された、
としています。
結局、バブル崩壊以降、デフレ期を通じて、高齢者層は自らの雇用の確保を最優先するために、若者の雇用を抑制し、非正規労働者として「搾取」してきたのです。同様の愚行を再び繰り返そうとしてるのが、現在の「派遣切り」と称される現状でしょう。
また、以前「技能継承問題」が盛んに取り上げられましたが、高齢者の雇用維持を最優先にし若者の雇用を後回しにしてきた企業自らの姿勢が問われていたわけで、自分たちのしてきたことを棚に上げて「なにをいまさら」といった問題でもあります。
年齢別の失業率を見ても、高齢な世代ほど、勤労期を通じて、平均的な失業のリスクは低かったことが分かります。なお、一律の定年年齢を定めている企業のうち半数以上で定年年齢が60歳を超えたのは1984年からです。そのため、戦前生まれ世代では60歳時点における失業率が高くなっています。ちなみに、1944年の制度開始時点で55歳から支給された年金は、1954年改正では男性が1957年から16年かけて段階的に60歳に、女性は1985年改正で1987年から12年かけて60歳へと引き上げられ、定年年齢と年金支給開始年齢の整合化が図られています。

各世代の年齢別失業率の推移


雇用面での世代間格差については、以下の本が代表的です。
城 繁幸若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』 光文社新書 2006年
城 繁幸『たった1%の賃下げが99%を幸せにする』 東洋経済新報社 2009年

世代別金融資産・負債残高
わが国の世代別の保有金融資産・負債残高を見てみると、高齢(60歳以上)になるほどグロス(粗)でみてもネット(純)で見ても多くの金融資産を保有していることが分かります。
具体的には、内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部『国民経済計算』によれば、平成19年度末現在わが国の家計が保有している金融資産は約1456兆円、負債は約381兆円であるので、家計調査から得られる世代別の金融資産・負債比率を使って、年齢階層別に割り振ると、金融資産では、40歳未満の世代が約90兆円に過ぎないのに対し、60歳以上の高齢者世代は約880兆円、金融負債では、逆に、40歳未満の世代が約105兆円であるのに対し、60歳以上の高齢者世代は約51兆円に過ぎません。
しかも、ネットで見ると、40歳未満は赤字世代であるのに対し、60歳以上は大幅な黒字世代ということになります。
また、どの世代がわが国の資産をどの程度保有しているのかそのウェイトを見ると、60歳以上の高齢者はわが国の金融資産の6割を保有しているのに対して、40歳未満の世代では(たった)6%を保有しているに過ぎないのです。

世代別金融資産残高


世代別金融負債残高


資産の面から評価すると、「裕福な高齢者」に対して「貧しい若者」という図式が浮かび上がってくるでしょう。
したがって、資産課税を強化し、それを財源とする若者政策を行うなどして、高齢者から若者へというこれまでとは反対方向の世代間の資源再分配を行う必要があるといえます。


世代間の所得再分配の現状
わが国の所得再分配の現状を下表で見ると、高齢(60歳以上)になるほど当初所得を再分配後の所得が上回っていくことが分かります。特に、高齢者世代は、34歳以下世代を概ね上回る所得水準を享受していることが分かります。

29- 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65-69 70-74 75+
当初所得 (a) 274.7 506.2 560.1 676.6 732.3 738.8 730.2 434.3 305.7 183.8 198.1
再分配所得 (b) 259.0 463.9 516.4 610.0 672.2 703.9 673.4 528.0 518.2 445.4 498.6
再分配係数 (b)÷(a) 0.943 0.916 0.921 0.902 0.918 0.953 0.922 1.216 1.695 2.423 2.517
拠出合計 37.5 85.7 101.0 126.7 142.0 146.5 153.8 96.5 74.1 53.1 55.3
  税金 12.7 33.6 43.2 56.8 65.4 67.8 76.1 47.3 35.0 24.1 26.5
  社会保険料 24.8 52.0 57.8 69.9 76.6 78.7 77.8 49.2 39.1 29.0 28.8
    うち年金 14.7 29.5 33.3 37.9 40.8 41.8 41.6 20.9 10.7 6.4 7.9
    うち医療 8.8 19.7 21.2 25.9 28.6 29.6 29.0 23.7 22.0 16.2 14.8
    うち介護・その他 1.3 2.8 3.4 6.2 7.2 7.4 7.2 4.6 6.3 6.4 6.1
受給合計 21.9 43.4 57.4 60.0 81.9 111.6 97.0 190.1 286.6 314.7 355.8
  現金給付 4.8 9.0 15.4 18.6 34.6 35.8 29.0 119.7 203.5 223.8 204.8
  現物給付 17.1 34.3 42.0 41.4 47.4 75.8 68.0 70.4 83.1 90.9 151.1
    うち医療 10.6 18.8 25.4 34.7 40.7 60.8 51.8 57.2 67.4 77.8 124.5
    うち介護 0.5 0.3 3.6 0.1 5.7 15.0 15.5 11.4 13.4 12.3 26.4

(出典) 厚生労働省『所得再分配調査』2005年

金融資産の6割を高齢者が保有している現状から見ても、果たして、このような「過大」な再分配は必要なのでしょうか? そろそろ高齢者を一括りにして「経済的弱者」と考える政策を転換してもよい時期に来ている、つまり若者→高齢者という世代間扶養から、高齢者⇔高齢者という世代内扶養のあり方を議論する時期に来ているのではないでしょうか?


家族・子ども向け政府支出の国際比較
わが国の子ども向け政府支出の大きさをOECD諸国と比較してみると、その(驚異的な)低さが際立っていることが分かります。

OECD諸国における家族・子ども向け政府支出の比較

(データ出典) OECD Social Expenditure Database (SOCX 2008 )

子ども向け政府支出のOECD平均がGDP比で2%であるのに対し、わが国のそれは0.8%でしかありません。これは、韓国、アメリカに次いで3番目に低い数字です。

また、わが国における家族・子ども向け政府支出の低さは、高齢者向け政府支出の大きさと比較するとさらにいっそう際立って見えます。

OECD諸国における高齢者向け政府支出の比較

(データ出典) OECD Social Expenditure Database (Socx 2008)

この問題に関しては、阿部彩『子どもの貧困―日本の不公平を考える』(岩波新書)や山野良一『子どもの最貧国・日本』(光文社新書)が大変よくまとまっていて必読の文献と言えます。


まとめ
結局、現状のような若い世代に負担を押しつける状況が継続していけば、(不毛な)世代間対立が激化してくことが容易に予想されます。世代会計にはさまざまな批判はありますが、世代間の負担の格差、という観点から(ともすれば高齢者に迎合しがちな)政治に規律を与える、つまり若い世代をもっと大切に扱えという圧力を与えるという役割を果たせると考えられます。
要すれば、世代会計を用いることで、政府の行うべき世代間の所得再分配政策の範囲を確定させ、特定の世代に過度な負担を負わせずに持続可能な社会保障制度を検討することができるのです。

繰り返しになりますが、世代会計とは、結局、損をする世代、得をする世代を特定化することで世代間対立を煽るのが目的ではなく、全ての世代が共存可能な、持続的な財政・社会保障制度を構築するための材料を提供するのが目的なのです。



参考文献/References
専門文献
Auerbach,Gokhale and Kotlikoff, (1991), "Generational Accounts: A Meaningful Alternative to Deficit Accounting", Tax Policy and the Economy vol.5 pp.55-110.
Auerbach, Gokhale and Kotlikoff , (1994), "Generational Accounting: A Meaningful Way to Evaluate Fiscal Policy ," Journal of Economic Perspectives, vol. 8(1), pp.73-94.
Bonin, Holger Generational Accounting: Theory and Application 2001 Springer, Berlin.
Haveman, (1994), "Should Generational Accounts Replace Public Budgets and Deficits?" Journal of Economic Perspectives, vol.8(1), pp.95-111.
U.S.Congressional Budget Office, (1995), "Who Pays and When? An Assessment of Generational Accounting"
Buiter, (1997), "Generational Accounts, Aggregate Saving and Intergenerational Distribution," Economica, vol.64, pp.605-626.
Auerbach, Kotlikoff and Leibfritz Generational Accounting Around the World 1999 The University of Chicago Press

吉田浩, (2006), 「世代会計による高齢化と世代間不均衡に関する研究(わが国の世代会計の第一人者によるもので、世代会計に対する批判と反論や、推計方法が詳しく紹介されている必読の文献です)
島澤諭, 「財政再建が世代間不均衡に与える影響について−世代会計による定量的な分析−早稲田大学現代政治経済研究所 Working Paper Series No.0604 2007年
島澤諭, 「2005年度基準世代会計の推計/Generational Accounting: The Case of Japan 日本語本文] Abstract in Englishabstract ver 1.0
内田満・岩渕勝好『エイジングの政治学』早稲田大学出版部 1999年
井堀利宏『誰から取り、誰に与えるか―格差と再分配の政治経済学』東洋経済新報社 2009年
鈴木 亘『だまされないための年金・医療・介護入門―社会保障改革の正しい見方・考え方』東洋経済新報社 2009年
        
↑本書は、世代間格差の大部分を占める社会保障制度の問題点と解決策に関する書籍です。
増島稔、島澤諭、村上貴昭, 「世代別の受益と負担〜社会保障制度を反映した世代会計モデルによる分析〜 内閣府経済社会総合研究所 ESRI Discussion Paper Series No.217 2009年
増島稔、島澤諭、田中吾朗等,世代間不均衡の研究III〜現存世代内の受益・負担構造の違い〜 内閣府経済社会総合研究所 ESRI Discussion Paper Series No.248 2010年

一般書
コトリコフ著、香西泰監訳『世代の経済学―誰が得をし、誰が損をするのか』日本経済新聞社 1993年
ポール・ウォーレス 『人口ピラミッドがひっくり返るとき―高齢化社会の経済新ルール』草思社 2001年
コトリコフ、バーンズ著、中川治子訳『破産する未来 少子高齢化と米国経済』日本経済新聞社 2005年
シルマッハー著、佐藤正明訳『老人が社会と戦争をはじめるとき 超高齢化社会をいかに生きるか』ソフトバンククリエイティブ 2005年
スターリング、ウェイト著、田中浩子訳『団塊世代の経済学』日経BP社 2000年
立木信『世代間最終戦争』東洋経済新報社 2006年
立木信『若者を喰い物にし続ける社会』洋泉社新書 2007年
トラスト立木『この国の経済常識はウソばかり』洋泉社新書 2008年
島澤諭、山下努『孫は祖父より1億円損をする 世代会計が示す格差・日本』朝日新書171 2009年4月
森川友義『若者は、選挙に行かないせいで、四〇〇〇万円も損してる!?』ディスカヴァー携書 2009年
森川友義『どうする!依存大国ニッポン』ディスカヴァー携書 2009年
池田信夫『希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学』ダイヤモンド社 2009年
山野車輪『「若者奴隷」時代 』晋遊舎 2010年3月
小黒一正『2020年、日本が破綻する日』日本経済新聞出版社 2010年8月
ジャック・アタリ国家債務危機――ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか?作品社 2010年
小峰隆夫人口負荷社会日本経済新聞出版社 2010年
田中理恵子『平成幸福論ノート 変容する社会と「安定志向の罠」』光文社新書 2011年


研究者/Reserchers around the world
Prof. Kotlikoff (U.S.) http://people.bu.edu/kotlikoff/
Prof. Auerbach (U.S.) http://www.econ.berkeley.edu/econ/faculty/auerbach_a.shtml
Prof. Raffelhuschen (Germany) http://www.uni-freiburg.de/
Prof. Mayr (Austria) http://www.econ.jku.at/Mayr/
吉田浩東北大教授 / Prof. Yoshida (Japan) http://www.econ.tohoku.ac.jp/~hyoshida/
小黒一正一橋大准教授 / Prof. Oguro (Japan) http://homepage3.nifty.com/kazumasa-oguro/


その他/others
若者の会 http://space.geocities.jp/monoiu_wakamono/
学生団体ivote-20代の投票率向上に向けて http://www.i-vote.jp/



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